エジプト編・第15話 聖杯の成長(アイスフェアリー・オブ・ピュリフィケーション)
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
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「こちらスピード・ワゴン財団第2号車!
ただいまAL NIL通りを北へ移動中・・・DIOの死体は回収した、繰り返す・・・」
DIOを倒した承太郎と里美はスピード・ワゴン財団が手配した車で移動していた負傷していたジョセフも一緒だ、そしてDIOの死体も・・・。
「DIOの肉体は日の出を浴びるまでは生きている・・・・注意せよ!極めて厳重に注意せよ!」
『了解!』
『花京院典明、ジュナはイギーとともに保護!ヘリコプターで移動中!
ジャン・ピエール・ポルナレフとモハメド・アヴドゥル両名は意識不明、1号車で保護し治療中!
イシズは軽傷だが同じく1号車で治療し、移動中!』
「了解!」
「え!」
運転席から聞こえてきた通信に里美は声を上げた。
「花京院くんは生きてるの・・・?」
「ええ、ジュナのスタンドが成長し新しい能力を身につけ、その力で助かったそうです。
イギーと一緒に今、ヘリコプターで病院に向かっていますよ」
その言葉に安心する里美。
『ところで第2号車に質問する・・・何故、DIOの死体とジョセフ・ジョースターの遺体を同じ車に乗せたのか?』
「まだ終わってないからだ、DIOには貸しているものがある・・・貸したものはしっかり返してもらわないとな」
承太郎の言っている意味が同乗している医師たちや運転手には理解できなかった。
「おい、死体から死体への輸血ってやつはできるのかな?」
「ま、まさか!DIOの血をジョースターさんのこの干からびた肉体へ!?」
「ジョースターさんを生き返らせようというのかッ!」
「DIOはほんの4分ばかし前にジジイの血を吸い取った、DIOの上半身はぶっ飛んでいるが残っているだけ返してもらおう・・・まだ間に合うとは思わないか?」
承太郎の理由に困惑しているが運転手だがそのことを他の車両に伝える。
「しかし、不可能だッ!脈拍が無いのに・・・つまり!心臓が停止しているのに血を全身の隅々まで巡らせるのは無理だ!」
「『無理』だと?この旅では無理なことばかりしてきた。
『無理』だとか『無駄』だとかいった言葉は聞き飽きたし、俺たちには関係ねえ。だろう?里美」
クイッと里美を見る承太郎。
「・・・うん」
「それに『心臓を動かせばいい』といったな・・・そいつはちょうどいいぜ。
DIOとの戦闘のおかげで心臓を止めたり、動かしたりする方法は練習済みだぜ」
そう言うとスター・プラチナを出し、ジョセフの体に腕を突っ込ませる。ジョセフの心臓を指圧する。
「し・・・心拍音だ!」
「し・・心臓が動いている!
よし、急げ!DIOの死体から血を抜き取って輸血するんだッ!」
「しかし血を巡らせるのには時間が・・・」
「それは私に任せてください」
里美がアイス・フェアリーを出しジョセフの体を包む。
「輸血を急いでください!手遅れになる!!」
「わ、わかった!」
医師たちはDIOの死体から血を抜き取り、点滴袋を幾つもぶら下げてジョセフの体に注入する。
「よし、行くよ・・・『氷の妖精(アイス・フェアリー)』」
一呼吸おいて里美が能力を発動させる。
「『氷の妖精の浄化(アイスフェアリー・オブ・ピュリフィケーション)』!!」
弱弱しいく動き出したジョセフの心臓がアイス・フェアリーの能力の助けもあり、徐々に正常の鼓動を取り戻す。
「おおッ!」
「すごい!カラカラだった皮膚に良い色つやが・・・肌に張りがでてきたぞ!!」
血液は順調に体中にいきわたっていく。
「脳波だ!脳波があらわれました!!」
脳波の装置が反応したことに驚く医師。
そして・・・
「・・・・・」
「ジョースターさん!」」
「信じられん!目を開けたぞ!」
「心拍音も正常だ!生き返ったぞ!」
車内が喜びの声で一杯だった。
しかし、ジョセフは無言だった。そして隣になったDIOの死体を見た後、承太郎や里美に向き直る。