エジプト編・第14話 世界(ザ・ワールド)
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「西部劇のガンマン風に言うなら・・・『抜きな!どっちが素早いか試してみようぜ』というやつだぜ・・・」
DIOはよろめきながらも上体を起こす。
〈こ・・・こけにしやがって・・・、しかし・・・しかし!承太郎・・・里美・・・この土壇場に来て・・・やはりお前らは人間だ・・・クククク・・・ごく短い時の流れでしか生きない人間の考え方をする・・・。
『後味の良くないものを残す』とか『人生に悔いを残さない』だとか・・・便所のネズミのクソにも匹敵するそのくだらない物の考え方が命取りよ!
クックックックッ・・・・このDIOにはそれがない・・・あるのはシンプルな、たったひとつの思想だけだ・・・たったひとつ!
『勝利して支配する』・・・それだけよ!それだけが満足感よ!
過程や・・・方法なぞ・・・〉
完全に立ち上がったDIO。
「どうでもよいのだァ――――!」
するとDIOは治りかけの足の傷からわざと血を溢れさせ、承太郎の目に飛ばす。
「承太郎!」
「どうだ、この目潰しはッ!
このDIOには勝利のためならば手段など選ばん!!勝ったッ!死ねいッ!」
ザ・ワールドが承太郎目掛けて、蹴りを振り込む。
『オラアッ!』
スター・プラチナの拳とザ・ワールドの足が激しい音を立ててぶつかった。
ビシッ!
スター・プラチナの手甲にヒビが入る。
しかしもっと損傷の激しい音が次の瞬間、放たれた。
ビシッビシッ・・ビシッ・・・
「!!」
ザ・ワールドの足に裂け、それはどんどん上体へと向かっていく。
「なっ・・・!!!うぐおおおああああ!?」
本体であるDIOの体にも同じく裂けていく。
「なああにィィイイッ!」
「ば・・・ばかなッ!こんなことが・・・」
「『自分は不死身、不老不死だから完全無敵』だとでも思ったゆえの結果ね」
「!」
そこには氷の弓矢を構えているアイス・フェアリーと里美が立っている。
「確かに私たち人間は吸血鬼と違ってたったひとつの傷でも治癒をするにも時間がかかるし、最悪死んでしまう弱い生命・・・あなたにとっては『ちんけな存在』かもしれない。
でも、その『ちんけな存在』だからこそ、成長し、仲間を作り、感情を育んで、輪を大きくする。あなたたち吸血鬼には理解しがたいでしょうけどね・・・」
アイス・フェアリーが弓の弦を引き搾る。
「私は・・・そんなあなたが哀れよ、元が人間だった分、尚更ね」
「っ・・この・・小娘がぁぁああっ・・」
「『氷の矢(アイス・アロー)』!」
『オラアッ!』
2人の最後の一撃がDIOにトドメを刺す。
「くっ・・・こ・・・このDIOが・・・このDIOがァァァァァァ~~~~~!!!」
DIOの体の頭部と左半身が飛散した。
「このまま朝日を待てば・・・ちりになる・・・・。
てめーの敗因はたったひとつだぜ、DIO・・・たったひとつのシンプルな答えだ・・・・『てめーは俺たちを怒らせた』」
そして里美と顔を見合わせて笑う承太郎。
こうして50日間に及ぶ承太郎たちの旅が終わった。
続く