エジプト編・第14話 世界(ザ・ワールド)
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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時が止まった世界で見える・・・・そう、我が『世界(ザ・ワールド)』が初めて時を止める経験をしたのは半年前のことだ。
スタンドのパワーを試そうと部下に散弾銃を撃たせ、弾丸を掴み取ろうとした瞬間・・・一瞬、何もかもが止まったように見えることに始まった。
最初は幻覚かと思った、訓練されたボクサーは相手のパンチが超スローモーションで見え・・・・事故に遭った瞬間の人間は体内や脳でアドレナリンやらなにやらが分泌されて一瞬が何秒、何分にも感じられるという。
あれがそうだと思った。
だが、我がスタンド『世界(ザ・ワールド)』はその制止している空間を弾丸を回り込んで体全体で動くことが出来た。
そして弾丸を摘まんだ、幻覚ではなかったのだ・・・。
息子を失って復讐の怒りで冷静さを失う前のあのエンヤ婆はこう言った。
「DIO様!あなたは必ず時を支配できるッ!
もっと!もっと!制止した時の中を動けると思いなしゃれッ!空気を吸って吐くことのように!
HBの鉛筆をペキッ!とへし折る事と同じようにッ、できて当たり前だと思う事ですじゃ!
大切なのは『認識』することですじゃ!スタンドを操るという事はできて当然と思う精神力なんですぞッ!
あなた様はこの世の帝王ッ!時を支配して当然ですじゃああああ――――――!!ケケケケケケケケケッ!」
ある日、時の歯車がガッシリと『世界(ザ・ワールド)』とかみ合ったのを実感した、暗闇に光が差し込むような、実に晴れ晴れとした気分だった・・・。
「このDIOは全ての生物や全てのスタンド使いをブッち切りで超越したのだ!
そして今では5秒とだんだん長く時間を止めていられる!
承太郎ッ!貴様のパワーがどの程度のものか、とくと拝見してやろうッ!
『世界(ザ・ワールド)』ッ!止まれいッ!時よッ!」
再びザ・ワールドが時間を止めた。
ピクッ・・ピクピク・・・
やはり承太郎の指は動いている、しかし今回のDIOは冷静である。
「フフフフフ・・・フフフフフハハハハ・・・フハハハハハハハハ――――――ッ!」
笑いを吐き出し、袖を見るDIO。
袖にあるものを取り外し、承太郎に近づく。
するとその「あるもの」はスッと承太郎にくっついた。
「フン、磁石を付けていたのか。
さっきの力比べの時に私の袖につけていたというわけか・・・財布か手帳から取った磁石は私につけておいて近づけばお前の手が動くようになっていているとは・・・・まんまと騙されたよ。
抜け目のない奴だ、まあ・・・クールで度胸もなくではこんなハッタリはできんがな、褒めてやろう、承太郎。
しかしッ!こんなイカサマのトリックは!貴様のスタンドが時の中を動けぬという証明ッ!寿命がほんの少し延びたにすぎぬわッ!」
ザ・ワールドが承太郎に腕を振り上げる。
「今度こそ、死ねいッ!承太郎!!」
バグオォン!!
「な、なにイイイイイイッ!」
スター・プラチナで殴られた、腹を殴られたのだ。
そう、承太郎は動けたのだ。
一瞬だが動ける、そして磁石は『動けない』と見せかけるために利用したのだ。
自分が『時の中では動けないと見せかけてDIOが近づいてくるように』するためだ。
「くっ・・・・こともあろうに、この、ジョースターの末裔が・・・『我が・・・止まった時の世界に・・・・』、入門してくるとは・・・・!!」
そう言うと時間が動き出し、DIOは吹っ飛んだ。
「・・・・一瞬は動けた、一瞬はな・・」
承太郎は息切れしている。
「やれやれ・・・パンチ1発程度の一瞬だけだったぜ」
浮力が失われて下に落ちるがどうにか着地する承太郎。