エジプト編・第13話 ペンタグルの成長(ジュナ)
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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その時計の秒針をレスト・ウッドが逆方向に進めている。
〈もしかして・・・〉
ジュナは叫んだ。
「そのまま戻して!彼の体の時計を少し前に戻して!!」
レスト・ウッドの口が開かれ・・・。
『ザ・グローリー・オブ・アドニス(アドニスの栄光)』
花京院の身体の時計は十数分戻され、また動き出した。
「「!?」」
アヴドゥルとイシズが驚くのも無理がない、花京院のDIOによって負った傷口は影も形もなく、花京院自身も目を覚まし、起き上がったのだ。
「うう・・・」
「か、花京院・・・」
「嘘・・・」
「アヴドゥルさん、イシズさん・・・ジュナ・・・」
花京院自身も何が起きたのかわからなかった。
「花京院くん、だ、大丈夫なの?」
「え、ええ・・・と言っても僕にもさっぱり状況が飲み込めてないんですが・・・。
確か・・・僕はDIOによって深い傷を負ったはずです。
動けずに体に力が入らなかった、だからせめて気づいたDIOのスタンドの能力の正体を知らせようと・・・」
時計塔を見ると間違いなく、自分が意識を失う前に破壊した跡が残っていた。
「でも僕は・・・生きている・・んですよね?」
「ああ、私もお前は死んだと思っていた。
しかし、お前はこうして私やイシズの前に立っている」
「ええ、私もあなたがちゃんと目を開けて自分の足で立って動いているように見えるわ・・・・花京院くん、『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』を出して見てくれない?」
「あ、はい・・・『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』!!」
名を呼ぶと間違いなくハイエロファント・グリーンが出現した。
「間違いない!『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』は私にも見える!」
「私もよ!」
ここで確信した、花京院が生き返ったのだと・・・。
「ジュナ・・・」
イシズが振り返るのと同じくアヴドゥルと花京院もジュナを見た。
「ジュナ・・・・君が僕を・・・」
「え・・・私・・・」
ジュナも何が起こっているのか分かっていないようだ。
「そういえば・・・『癒しの樹(レスト・ウッド)』は・・・?」
後ろを向けばレスト・ウッドいた、しかし以前と少し姿が変わっていた。
前は植物の蔓に身を包んだ天使のような姿をしていたが、今は白い衣を身に纏い、時計をつけた鎖を装飾品として身につけている。
「時計・・・時計っ・・!」
思い出し、花京院を見た。
「典明・・・大丈夫なの・・?意識は?傷は?」
「僕は大丈夫だよ、どうやら君に救われたらしい」
確かに花京院の身体に傷はなく、意識もはっきりしている。そして背後にはハイエロファント・グリーンがいる。
「どうやら『癒しの樹(レスト・ウッド)』が成長したようだな」
「成長・・・?」
「君は先ほど何か感じ取ったんだろう?『時間を戻して』と言っていたじゃないか」
「はい・・・、典明の体の中に時計が見えて・・・『癒しの樹(レスト・ウッド)』が針を戻し始めたんだです・・・」
「つまり、花京院の身体の時間を少し前の状態に戻したというわけか・・・その時は、花京院の身体は負傷をしておらず、まだ生きていたから息を吹き返したと・・・」
「でも身体の時間を戻しただけなら後にはまた・・・」
不安そうにしているジュナだがレスト・ウッドは首を横に振っていた。
どうやら身体の時間を戻したからといっても時間が進んで元に戻るという事でもないようだ。
「どうやら成長して身につけた能力はさしずめ『体内の時間を戻すことによって回復させる』ということかしらね。
『大事な人を二度と失いたくない』と思うジュナの強い心がスタンドを成長させたのね」
「・・・・ありがとう、『癒しの樹(レスト・ウッド)』・・・・あなたが私のスタンドでよかった・・・」
ジュナはこの時、初めてレスト・ウッドに自分の気持ちを送った。
認めていたわけではないのだ、彼女はずっと自分と一緒にいたのだから。
いつでも彼女は共にいて、今まで一緒に闘って来た。でもそれが当たり前だと思っていた・・・ずっと一緒にいたから尚更・・・。
でも今は今まで以上に彼女を頼もしく思うし、一緒にいれることが嬉しい。
レスト・ウッドもその気持ちに応えるように微笑んだ。
そしてもう2人、伝えなければいけない人がいる。
「お帰り、典明・・・『法皇の緑(ハイエロファント・グリーン)』・・・・」
続く