エジプト編・第10話 亜空の瘴気・『クリーム』のヴァニラ・アイス
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「10分経ったわ」
「致し方ない、館の中に入るぞ」
「ああ・・・」
「うん・・・」
外で待機していた4人、ジョセフの言った待機時間を過ぎたので突入を試みる。
「お前たち、突入をする前に1つだけ言っておくぞ」
「何よ、改まって・・・・」
「私は、もしこの館の中で行方不明者が出たり、負傷者が出ても助けるつもりはない」
「え・・・っ!」
「ジュナ、今から入る場所は今までとは違うのだ。
我々はDIOを倒すためにこの旅をしてきたのだ、私は誰も助ける気はない。
冷酷な発想だが、お前たちも私がやられたり、はぐれたりしたとしても助けたりするな。
自分の安全を第一に考えるのだ、全滅してしまっては元も子もないからな。
いいか、約束しろ・・・・」
「「・・・・・」」
「そんな!アヴドゥルさん・・・何を・・!」
「いいえ、アヴドゥルの言う通りよ」
「イシズさん・・・」
「共倒れになるくらいなら1人でも多く戦力を残した方がいい・・・・そういうことよね?」
「ああ」
「わかったわ・・・ポルナレフもイギーもいいわね?」
「ああ、分かったぜ」
「バウ!」
「そんな2人とも・・・」
ジュナは涙目である。
「ジュナ・・・わかってくれないか?」
「・・・・・」
「ジュナ・・・アヴドゥルの気持ちもわかって、ここは『そういう所』なのよ。
あなたが今までの旅で『自分にも温かく接してくれる人がいる』、『信じ合える人が出来た』と思えるようになったことは分かる。
でもね、時には本来の目的を果たせずに敗北してしまう時がある・・・それが今よ。
本来の目的を果たせなかったら悲しむのは誰?」
「承太郎や・・・ジョセフさん・・・」
「そう、それに里美もね。ようやく巡り合えた家族が死んでしまう。
それを阻止するために私たちは旅を続けてきたの」
「・・・・・・」
イシズはジュナからアヴドゥル、ポルナレフ、イギーに視線を変えた。
「アヴドゥルが約束してというなら私も1つ約束事を決めさせてもらうわ」
「あ?何だよ?」
「『必ず生きて戻ること』よ!
決して捨て身に出たり、犠牲にならないこと・・・・アヴドゥルの『助けない』というのは『死ぬな』ということで犠牲者に対しての無慈悲なことから出たものではないのだから」
「イシズ・・・」
「だったらいいわよね?ジュナ」
「・・・・はいっ!」
ようやく涙を拭いたジュナ。
そう自分たちは死ににいくのではない、闘いに行くのだ。
でも自分が強く、死なずに目的を遂行し、みんなで帰るためだ。
ジュナはそう心に誓った。
「ハハハ、泣いたヤツがもう元気出しやがった」
「うるさいよ・・・ポルナレフ・・・」
「まあまあ、連携がバラバラでもダメよ。心は1つ、でも個人が強くあること」
「へっ!わかってら!!
アヴドゥル!生きて出てこれたら豪勢な夕飯を奢れよ!」
「ふふ・・・イギーにもな」
4人は手を重ねる、イギーはその様子を離れて見ていた。
「よし!入るぜ!!『銀の戦車(シルバー・チャリオッツ)』」
チャリオッツの剣先で床を叩いてみるポルナレフ。
「しかし不気味な迷宮だな」
「ええ・・・延々と続いている、先が見えない」
警戒をしながら進んでいくポルナレフたち。
「ジョースターさんは館に火を放てと言ったが・・・・こんな遠大な迷路ではこちらが危険だ」
「じゃあ、どうするんです・・・?」
「考えがある、『魔術師の赤(マジシャンズ・レッド)』」
スタンドによって炎の6つのくっついた物体が作られた。
「それは・・・?」
「これは生物探知機だ・・・・人間、動物の呼吸や皮膚呼吸・・・物体の動く気配を感じとる。
スタンドの動きをも感じ取ることが出来る・・・」
「何故、炎が6つも付いているの?」
「前後、左右、上下を探るためだ。これで半径15m以内にいるものなら、どの方向にどんな大きさの物が隠されているのかがわかる!」
「なるほど・・・すごいですね・・・」
ジュナが感心して目をキラキラさせている。
「ジョースターさんたちは地下へ向かって連れ去られた・・・下へ向かおう」
5人は下へ降りていく。