エジプト編・第9話 『アトゥム神』のテレンス・T・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「う、ううん・・・」
「花京院ッ!意識が戻ったか?」
「・・・ジョースターさん・・?承太郎・・・・?」
「やれやれだぜ、無事に魂が戻ったようだな」
意識が戻り、異常もないようなのでジョセフと承太郎も一安心だ。
「ちっ・・・違うッ!違うぞッ!
俺は負けを認めてはいないッ!うっかりだッ!うっかり魂を放してしまったんだッ!!」
「『うっかり』だろうが何だろうが『魂を放してしまった』ことには変わりはない・・・・だいたいあなた、途中からもう闘気がなかった。
そこからもう『敗北する』という気持ちが起こったんじゃあないんですか?
どちらにしろあなたは負けを認めた、心の中でね」
汗だくで弁解しているテレンスにそう言って里美は席を去った。
「大丈夫?花京院くん」
「ああ・・・大丈夫だ、ありがとう・・・里美」
「へへへ・・・どういたしまして」
里美たちの和んでいる様子を見て顔を引きつらせているテレンスだが、ふと里美の使っていたコントローラーを見てみると・・・。
「えッ!?」
コントローラーにはジョセフの『隠者の紫(ハーミット・パープル)』が伸びている。
「おっと・・・しまったわい・・・」
「ん?」
「別にもういいですよ、ジョースターさん。勝負は勝ったわけですし」
「それもそうじゃのぅ」
かるーく言う里美とジョセフに呆然としているテレンス。
「こ・・・こんなくだらねーこと!
イカサマというのは・・・・コントローラーを・・・・」
ようやく里美のイカサマの正体がわかったテレンス。
「コントローラーの操作をしていたのは・・・里美ではなく、お前かッ!!ジョセフ・ジョースター!!」
〈〈〈YES!YES!YES!YES!〉〉〉
3人の魂はさも『知ってました』という風に「YES」と答える。
「あまりにも無我夢中で見えなかったようだな、我を忘れるところはスティーリー・ダンといい勝負だぜ」
「そうだね、ぜーんぜん気づいてなかったし・・・・単純なことほど考えすぎて答えが見えなくなるという事じゃないの?
あ、ダービーさん・・・あなたはお兄さんのこと馬鹿にしてましたけど、こんなイカサマ・・・・お兄さんなら難なく見破っていたでしょうね」
「・・・・・・っ!!」
『自分は兄より劣る』・・・・いや『兄よりも欠けているものがある』というのを突きつけられて力なく膝をつくテレンス。
「ところでジョースターさん、私の考えがよくわかりましたね?何の合図もしてないのに・・・」
「ハハハッ!何となくじゃよ!それにこの50日近くで君という人間をわしなりに理解したつもりだ・・・・・何より、ジョースターの血を引く者同士、家族ならでは!というところかな?ガハハハッ!!」
「ったく・・・やれやれだぜ」
「くっそお~~~、う、後ろから・・・・」
勝負に負けても納得がいかないテレンスは無理にでも決着をつけようとした、ところが・・・・。
「さてと・・・・あとはこいつの始末だけだな」
ジョセフの言葉に3人は一斉に振り向いた。
「ドギィッ!!」
テレンスは里美の足に縋り付いた。
「許してくれ!花京院の魂だって戻しただろっ!これで元に戻ったじゃあねーか!」
どんどん上に這いずってきて腰にまで抱きついてくる。