エジプト編・第9話 『アトゥム神』のテレンス・T・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「やかましいーッ!」
里美の態度にとうとう怒り狂って立ち上がるテレンス。
「お前がイカサマをしていることはわかっているんだッ!そこを退け!!
お前の座席とコントローラーを調べさせてもらう!!」
「どうぞ」
里美がささっと席を離れると椅子からテーブル、TV、コントローラーと詮索するテレンス。
「くっ・・・」
「何かわかりましたか?」
「つっ!」
あまりに余裕ぶっている里美に対してさらに怒りが込み上げるテレンス。
「わ・・・わからん、わからんが・・・!
お前、髪を結い上げた時に何かしたんだろ!?違うか!?」
〈NO!NO!NO!NO!〉
「つっ!?」
魂の意志は「NO」だ。
「ここだ!このテーブルで・・・いやテーブルじゃない!この辺だ!イカサマをしているのは!!」
TV画面を指すテレンス。
〈NO!NO!NO!NO!〉
「なら、アイス・フェアリーをイカサマに使ったのか!そうだろう!!
攻撃にしろ、防御にしろ遠いところまで操作が可能だからな!私のところまでスタンド能力を使用したことも十分ありえるッ!!」
〈NO!NO!NO!NO!〉
「知らないふりをしても無駄だッ!
イカサマをしているのは分かっていると言っただろうッ!仕込んだんだろう、そうなんだろうッ、里美!!」
〈YES!YES!YES!YES!〉
イカサマを仕掛けられているのは分かっている、しかしそのイカサマの正体がわからない。
TVにもコントローラーにもない、スタンドでもない、どうやってイカサマをしているのかわからない!
〈あっちくしょお~~~~ッ、
ううううああ、俺は!俺は相手の心が読めるんだぞ!俺は里美の心が読めるのに、何で読みと違うボールが来るんだァ~~~~!!〉
ハアーッハアーッ・・・と息切れをして明らかに疲弊しているテレンス。
「なんかこいつ・・・年取ったように見えないか?」
「ああ、俺よりは年上だがとても20代の若者には見えないぜ」
傍観していたジョセフや承太郎が呟く。
「さて、気は済みました?」
呆然としているテレンスを余所に席に戻る里美。
「ん?どうしたんです?ダービーさん、あなたの番ですよ、早く投げてください」
「ふ、ふふふ・・・ふふ・・・4対3・・・1点ぐらいすぐに逆転してやるさ・・・」
フラフラしながらコントローラーを握るテレンス。
〈そうさッ、俺はゲームの天才だ、負けるはずはないッ!
精神力だって百戦錬磨の無敵だッ!!
ゲームの達人は人生の達人だ・・・これしきのことでダメージを受けてたまるか・・・・ッ!〉
アトゥム神の77番が投げる。
しかし・・・・
『入った―――――!!ホームラン!!
ジャガーズ5点目!5対3だァァ!!』
「あ・・・ああ・・・・」
とうとう眩暈のためよろけてしまうテレンス、その時だ・・・。
『ぶあぁ~~~~』
花京院の人形の口から魂が吐き出された。
「はっ!」
「あ・・・!」
「!」
「ムッ!ああっ!花京院の魂がっ!!」
魂は抜け殻になっていた肉体に戻る。
「しっ・・しまったァ――――――ッ、うっかり魂を放してしまった――――――ッ」
「ふう・・・」
焦っているテレンスとは逆に安心のため息をついている里美。