第5話 癒しの樹~レスト・ウッド~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「ふふふ・・・ようやく大人しくなってくれた」
力なく伏している里美を抱き寄せるジュナ。
「これでわかったでしょ?あなたがいる場所はあの人たちじゃない」
ぐったりしている里美に話しかけるジュナ、何とも無邪気で優しい声だ。
「でももう大丈夫・・・これであなたも救われる・・・」
「誰にだ?」
「!?」
突然の声に驚き、振り向くと・・・。
「そいつをこっちに渡しな、ガキだからって容赦はしねぇぜ」
そこには怒りの表情をあらわにした承太郎がいる。
「空条承太郎・・・何故、ここに!」
「すまないな、ジュナ。俺は承太郎たちに救われた、それにこいつらといた方が俺の目的も果たせそうなんでな、俺はこっちにつくせ」
「ポルナレフ!?」
「ジュナ、お前も行こうぜ」
「で、でも・・・DIO様は・・・」
「あいつにとって所詮、俺たちは駒だ、それにあいつは誰にも心の内は見せねぇ」
「・・・でもっ!」
「ポルナレフの言うことには全面的に賛成だ」
「!?」
いつの間にか花京院が背後に回り込んでいた。
「っ!いつの間に!!」
「エメラルド・スプラッシュ!!」
「っ!!」
「JOJO!」
「オラッ!!」
ジュナを里美から引き離した花京院、その隙に承太郎がスター・プラチナで蔓を引き千切る。
「大丈夫だ、気を失っているだけだ」
「そうか、よかった。じゃあ、この子を倒して旅を急ぐとしようか」
「っ!」
「といっても僕は女の子をいたぶる趣味はない、どうかな?投降してくれないだろうか?」
「ダメ、それはできない!DIO様と約束したから!!」
そう叫ぶと周りの草木や花々が動き出す。
「な、何だ!?」
それぞれが混ざり合い巨大な蔓を作ったかと思うと先端から蕾が現れた。
「DIO様は私に居場所をくれた人、だから私はあの人に恩返しをしなきゃならない!!」
ジュナの思いに答えるように蕾が開き、中から黄金色の光を身にまとった天使が出てくる。
「こいつは・・・」
「ジュナのスタンド・・・『レスト・ウッド(癒しの樹)』だ」
「その人はDIO様の所に連れていく!!」
「そうかい・・・あまり手荒な真似はしたくなかったけど。
聞き分けのない子には『お仕置き』が必要だね」
「!?きゃああぁぁ!!」
ジュナの体が宙に浮いた。
「すまない、さっき君の後ろから回り込んだとき僕のスタンドの触手を君の足首につけさせてもらったよ。
僕らにまで幻覚を使われたら面倒だし、困るからね」
レスト・ウッドで何とかしようとしたがハイエロファント・グリーン自身に捕えられ身動きができなくなっていた。
「さあ、君の負けだ。おとなしく高瀬さんを諦めるんだ」
「・・・・嫌よ」
「・・・わかってくれ、僕は君に危害を加えたいんじゃない」
「だって!!」
大きな声を上げるジュナ。
「だって・・・捨てられちゃう・・・。
言うこときかなかったり、できなかったら、捨てられちゃう・・・」
「・・・・」
「もう・・・捨てられるのは、嫌・・・」
ジュナは大粒の涙を流して泣く。
「・・・・そうだったんだ・・」
「っ!高瀬、大丈夫か?」
里美を支える承太郎。
「うん、ありがとう、空条くん」
しかし言葉に反して体は動かすのが辛いようだ、承太郎は支えたままジュナの所へ連れていく。
「君は離れていく、離れられるのが嫌だったんだね・・・そして人を信じられなくなっていく自分が怖かった」
「・・・・」
「ねえ?私と友達になろうよ」
「え?」
「何を言っているんだ、里美!」
「世の中の人はたくさんいるし、今までは君から離れる人も多かったかもしれない。
でも私は世の中のたくさんの人の中には、君を末永く大事にして離れない人もいると思う。
私と友達になることでもう一度始めてみない?人を信じるってことを・・・」
「・・・・・」
正直、今まで自分に襲われていた人間の言う言葉ではない、ジュナは本気で驚き、動揺していた。
でも・・・。
「私はいなくならない、絶対、大丈夫」
里美の何の曇りもない瞳に今まで張りつめていたものが緩み、落ちていった。
「ひっく・・・・うわあぁぁ・・・あああぁぁぁっ・・・」
ジュナは声をあげて泣いた、今までため込んでいた気持ちを一斉に吐き出すように・・。
続く