エジプト編・第9話 『アトゥム神』のテレンス・T・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「『パワーが少ない方が吹っ飛ぶ!』
僕の28番に体当たりをしたことによってパワーが減ってもいいと思ったの間違いだったようだな、貴様をここでコースアウトさせるためにワザと1台分遅らせたのにお前は気づかなかったようだな」
「ふ、ふふふふ・・・」
「?」
自分のマシンがコースアウトするというのに何故かテレンスは動揺していない。
「そうかな?」
「なんだと?」
「花京院・・・・気づいていないのは君の方だ。よく見てみると良い、私のマシンの飛んで行った方向を!」
「「「「!?」」」」
コースアウトすると思われたテレンスのマシンはコースを1つ飛び越えて先のコースへ着地した。
「なっ!?」
「パワーはワザと減らしたのです、全て私の計算ですよ。君に私の車をコースの外へ押し出してもらうためだッ!」
「バカな・・・コースを飛び越えて先のコースへ着地するなんて・・・」
「そう、普通はできない。
『普通』はな、たとえ850km/hの加速をつけてもコースアウトをすれば地面に激突だ。
とても隣りのコートを飛び越えることはできない。
しかし花京院!君に弾き飛ばしてもらえればできる・・・・弾き飛ばしてもらえばな!」
「!」
「ようやく理解したようだな?
『ワザとパワーを減らして君のマシンにヒットさせた』のはこの私の作戦だよ。
さてと、花京院・・・・レースを続行するかな?どうする?」
「・・・・・・」
「つっ!!敗北を認めるんじゃあない!花京院!」
花京院は思ってしまった、『駄目だ』『もう勝てない』と・・・・。
その後は一瞬だった。
「花京院!」
「掴んだ!花京院の魂を!」
アトゥム神が花京院の魂を掴んでいる。
「心の中で敗北を認めたのだ、もうレースをしても無駄だと、心の中で認めたのだ。
しかし、花京院・・・私にここまで冷や汗をかかせたのはお前が初めてだ」
花京院の魂が人形に入り込んでいく、そして魂の抜かれた花京院の身体がテーブルに倒れる。
「この人形は私のコレクションの中でも特に価値があるものとなった。
この男は恐怖を克服した精神力の持ち主で・・・精神力の弱さによるミスを犯さなかった初めての対戦相手だ。
大切に保管して楽しむことにしよう・・・・」
『ううう・・ううう・・・』
花京院の人形は呻き声をたてている。
「うぐぐぐ・・」
花京院の身体を抱き起しながらジョセフが悔しそうにテレンスを見ている。
「・・・・・」
「おっと」
動こうとした承太郎を止めるテレンス。
「何度も言うが激昂して私の生命への攻撃は止めろと忠告したい。
いや攻撃だけではない・・・・もし、この私がバナナの皮で滑って頭を打ったり、チューインガムを喉に詰まらせたり、ポップコーンの空き袋の『パン!』と割れる音で心臓麻痺で死んだとしても・・・・この花京院の魂はあの世へ飛んでいく」
「そんなことはしない」
「ん?」
里美が空いた席に着く。
「里美ッ!」
「何のつもりじゃ!」
「今度は私がこの人と闘います」
「「何ィィ!?」」
「ふふふ・・・なかなか肝が据わったお嬢さんですね」
「里美、次はわしが勝負をする!そこをどくんじゃ!」
「いいえ、ジョースターさん。私がやります」
「ふざけてんじゃねーぞ、里美!そんな腕でお前が闘うなんてよォ!」
「それなら心配いらないよ、承太郎。
ダービー、あなたのスタンドの腕・・・外してもらえないかな?
あなたは言ったよね?『イカサマはしない』って・・・ならこのまま腕をくっつけておくのはフェアじゃない」
「確かに私はイカサマはしない、兄とは違いますからね・・・いいでしょう、アトゥムの腕を外しましょう」
違和感が抜けて腕を確かめると、確かにアトゥム神の腕は取れていた。