エジプト編・第9話 『アトゥム神』のテレンス・T・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
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「何だ、こいつはッ!スタンド使いかッ!」
男は承太郎たちの目の前に来るとピタリと止まり、丁寧に礼をした。
「ようこそ、ジョースター様。
お待ちしておりました、私はこの館の執事です」
「執事・・・」
「紹介なんざ必要ねえ!とにかくDIOの仲間だ、とにかくブッ殺す!」
「ポルナレフ、早まるな!」
チャリオッツを出したポルナレフをジョセフが止める。
「フン!」
男は何かを投げてきた、投げたものはチャリオッツの剣に当たり、裂ける。
裂けたものをふいに掴む里美。
「トランプ・・・」
「申し遅れました、私の名は・・・ダービーと申します」
「「「「「「「!?」」」」」」」
「ダービー・・・ですって?」
「ええ、テレンス・T・ダービー。
あなた方に再起不能にされたダニエル・J・ダービーの・・・弟です」
「ギャンブラー・ダービーの弟・・・」
「あのイカサマ師の・・・」
「ええ、そうです。そういえば兄はイカサマを使ったは良いものの、あなたにやり返されたそうですね、イシズ」
「・・・・・」
「まあ、それはいいとして・・・・どうぞ、お入りください」
「ちょっと待ちなさい」
進もうとするテレンスを呼び止めるイシズ。
「何のつもり?お兄さんの弔い戦かしら?」
「弔い戦?」
振り返ったテレンスはニヤリと笑う。
「何が可笑しいの?」
「失礼・・・先に断らせていただきますが兄への仕返しなどとんでもございません。
私の兄はあなた方に言いませんでしたか?
『勝負とは騙されて負けた方が悪なのだ』と・・・
私はその通りだと思っています。
兄はあなたと闘い敗北した、つまり敗北した兄が『悪』なのです。
恨みなんてこれっぽっちもありません。
兄は兄、私は私、DIO様を御守りするだけでございます。
それに兄とは10歳離れています・・・それなりに兄を尊敬してはいましたが兄とは世代が違うのでございます。
兄はイカサマやペテンで勝つという古いタイプで、彼が勝てるのは古いタイプの人間もしくは素人だけでございます。
DIO様もそれにお気づきだったようで私の方を傍に置いてくださったのです」
優劣間に浸るように話し出すテレンスに一同引き気味である、しかしテレンスはその様子に「?」である。
「門前で失礼いたしました。
さあ、最初は私がお相手をいたします・・・どうぞ、館の中へお入りください」
「俺たちは魂の奪いっこしているほど暇じゃねえ・・・とっととDIOに会わせな」
「ふふふ・・・」
するとテレンスの体から何か出てきた。
「スタンド・・・!」
「ああ、言い忘れていましたが・・・・私のスタンドは兄のとはタイプが違います」
「最近珍しいな、まともにスタンドを出すとは・・・・」
「私のスタンドは『アトゥム神』の暗示・・・・さあ、最初は誰です?誰が私の相手です?」
「面倒くせえ!承太郎、ブチのめしちまいな!」
「最初はあなたですか?承太郎」
「待って」
承太郎を止める里美。
「何故、止める?」
「ギャンブラー・ダービーの弟だよ?
なら、この人も警戒した方がいい・・・あの自信たっぷりな態度。お兄さんを貶している割には口調も素振りもそっくり」
「ふふふ、疑い深いですね。
確かに警戒するお気持ちはわかります、では少々緊張を和らげて差し上げましょう」
「何をする気?」
テレンス(アトゥム)が指で里美を指す。
「お嬢さんはご自分のスタンドで氷の飛礫を私にぶつけてくる」
「え?」
「ちょっとした賭けですよ・・・・あなたが私に行う攻撃手段は『氷の狙撃(アイス・ショット)』だ、賭けよう」
「・・・・・・・」
正直、里美は迷った。
「里美、迷うことはないぜ!氷の飛礫でも弓矢でも、鞭でもこの近距離ならお前のスタンドでも倒せる!やっちまえ!」
「里美ちゃん・・・」
「早くしろ、里美!」
「・・・・・」
挑発的に揺れているアトゥム神。