エジプト編・第8話 『ホルス神』のペットショップ
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「ごめんね・・・本当に、ごめんね・・・」
泣きながら治療をしている里美、するとイギーは苦しそうな表情をしながらも里美の涙を舐めとった。
「『泣くな』って言ってくれてるの?
グズ・・・・うん、そうだね。今は泣いてる場合じゃないよね」
里美の言葉にイギーも笑ったように見えた。
しかし、和んだのもつかの間・・・・自分たちの潜んでいる河に何かが飛び込んできた。
「「!?」」
しかもその『何か』はこちらに向かって来ている、水を切る音でそれがわかる。
「まさか・・・そんなっ・・・」
早すぎる、そう思った。
だが、その考えが甘かった。
あいつは来ていた、すぐそこまで・・・。
ゴオォッ!!
〈うわあああぁぁ!!〉
「きゃあぁぁぁっ!?」
鳥が水中に潜るのは不可能ではない・・・、鳥類は人間や犬と同様に1つの肺で呼吸をするわけだがその他の鳥類には『気嚢』と呼ばれる空気をためた袋が胸と腹に5~6か所ある。
この『気嚢』を持っているために鳥類は人間では昏睡状態になってしまう高度6000~7000mでの飛行が可能であるし、たとえ首を絞められても、この体内酸素ボンベのおかげで数分は生きていられる。
つまり、圧倒的に人間や犬よりは長く潜っていられるのだ。
「ハヤブサッ」
「ククク・・・」
氷の塊が突っ込んでくると中にペット・ショップが潜んでいて、ニヤリとこちらを見てくる。
〈来やがったッ!!〉
「くっ・・・しつこい奴・・」
ペット・ショップはまた水中を移動し、氷のミサイルを撃ち込んでくる。
「グルル!!」
イギーの『愚者(ザ・フール)』がミサイルを弾き返した、そのうちの1本がペット・ショップに当たり、羽根を撃ち破る。
「イギー・・・」
〈へへへ・・・弾き飛ばしてやったぜ!ざまあみろ・・・〉
苦しそうに息をしながら反撃したイギー。
「イギー、無理しちゃダメ。まだ傷が・・・」
その時だ、ペット・ショップが開けた氷の塊によって砂の中に入り込んでいた水がいきなり止まった。
「え?」
水が止まったかと思えば、塊のところから徐々に氷の膜が広がってきた内側はもちろん、外側もだ。
「な、何が起こってるの?」
〈や、野郎・・・〉
バコッ!バコッ!
すると砂の壁にひびが入り、崩れてきた。
〈これは周りの取り囲んでいる水を凍らせているのか?!〉
氷の膜がどんどん『愚者(ザ・フール)』を覆い、空気の管が切断された。
〈空気の確保が出来なくなった!
しかし奴が俺たちが窒息するまで待つとは思えないっ!
ということは奴はこのまま俺たちを氷で押し潰す気だ!!〉
「イギー!」
〈!〉
崩れて落ちてきた砂の破片から守ってくれる里美。
〈里美!!
チクショウッ、あの鳥公!!しかし、このままではこいつも俺も完全に圧死しちまう!!
地面を掘って逃げるしかねえ!!〉
イギーは地面を掘り始める。
〈『愚者(ザ・フール)』、地面に穴を掘れ!崩れるのも時間の問題だ!!〉
氷の圧力に必死に耐えながらも一方で逃走経路も作っているイギー。
里美も自分の体がどんどん下がっているのに気づいてイギーが穴を掘っているのに気が付いた。
そして爪に土が入るのも気にせずに一緒に穴を掘り始めた。
イギーも無心で穴を掘る、しかし土を掘っていると別の空洞に手を突っ込んだ。
「え?どういうこと穴を掘っているのはこちら側なのに・・・何で向こうに空洞が・・・」
不審に思ったすぐ後だ、不気味な眼光を放つ目玉がギョロッとこちらを睨んでいたのは・・・。
「お、お前はっ――!!」
〈うわああぁぁっ!!鳥公だ――――っ!!〉
なんとペット・ショップが先回りしていた、ペット・ショップはガパッと嘴を開いた。
口の中から氷のミサイルがこちらに向けて放たれようとしている。