第5話 癒しの樹~レスト・ウッド~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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2人はどうにか逃げ切り、息を整えていた。
「ありがとう・・・ごめんなさい」
「へ?あ、ううん。大丈夫」
息を整えると里美は手を差し伸べた。
「立てる?」
「うん」
「それにしてもここすごいね、お花でいっぱい」
「うん、私に秘密基地なの」
「へえ」
彼女が逃げる途中で案内してくれたのは草木や花々が咲き誇る花畑だった。
「こんなところに?」とも思ったがなんせ追われていたのだ、気にせずに花の中に隠れた。
「ところで、何で追われてたの?」
「私を売るためよ、治安が悪いところだとああいう人がたくさんいるの」
「えっ、そうなの?」
そこで里美はようやく自分が危険区域まで足を延ばしていたことに気がついた。
「それを聞いてよかった、私、そろそろ仲間のところに戻るね。君も早く家に帰った方がいいよ」
「私、家がないの」
「え?」
「私、孤児だから」
「え、そうなの?」
これは困った・・・と考え込んでいると・・・。
「でもね、世話をしてくれる人ならいるの」
「あ、なんだ!よかった!身内の人がいるんだね!じゃあ、早くその人のところに・・・」
そして顔を上げたとき、里美は息をのんだ。
彼女の雰囲気が先ほどとは違ったからだ。
「ねぇ、あなたも一緒に行きましょ」
「え?私も?だ、ダメだよ!」
「どうして?」
「だって待っている人たちが・・・」
「そんな人たち、もういなくなっちゃうよ」
「え?」
「だって・・・あの人たちはDIO様の敵だもの」
「!!」
「ふふふふ・・・」
「君・・・まさか、っ!!」
するとどうしたことか花や草木が伸びて里美の体を捕えてしまった。
「捕まえた・・・」
「君・・スタンド使い!」
「ふふふ・・そう、私はジュナ。スタンドは『レスト・ウッド(癒しの樹)』
タロットの小アルカナ『硬貨』、ナンバーは『6』
意味は『成功』『贈り物』『慈善』、能力は『幻』『夢』『大地(植物)』
DIO様の命令であなたを捕えに来たの、さあ、一緒に行きましょう」
「くっ、嫌、誰が一緒になんて!」
「DIO様はいい人だよ?あなたが今一緒にいる人たちと違って・・・・」
「な、何を・・」
「DIO様はスタンド使いを邪険にはしない、それどころかちゃんと認めてくれる。
あなたも一緒に行けばわかるよ」
そういうとジュナは里美の額に手を当てる。
「な、何す・・・!!」
「思い出してみて、あなたがスタンドの姿が見えるようになったとき周りの人がどう反応したか・・・」
「!?」
頭の中に過去の記憶がよみがえる。
スタンド能力が発現してからというもの周りの人は自分を気味悪がった。
無理もない、スタンドはその者の精神のヴィジョン、自分にしか見えない。自分と同じものでなければ見えない。
しかし、そんなことを知らなかった自分は「どうしてみんなには見えないのか」と思い、口にした。
「みんなはあなたを気味悪がった、常人じゃなくて異常人としてしか見てくれなくなった」
「で、でも空条くんやみんなは違う!わたしと一緒で・・・」
「一緒?でもあなたはDIO様には殺されないじゃない、彼らはみんな殺されるのよ?あなたは抹殺対象には入っていない、彼らはいつ死ぬかわからない。
それでも一緒だと言える?一緒にいてくれると言える?」
「!!」
すると目の前に承太郎たちが現れる。
「みなさん・・・」
「里美、すまないが君とはもう一緒には行けない」
「え?」
「すまないな、我々はホリィを助けるために来たのだ。君を守るためにいるわけではない、それに君までDIOに狙われているとなるとますます戦いづらくてのう」
「ちょ・・」
「だいたい高瀬さんは元々、DIOに命を狙われていないわけだし、取引に使ったらどうだろう?」
「花京院くん・・?」
アヴドゥルもジョセフも花京院も冷たく突き放してくる。
「・・・・空条くん」
里美は承太郎の服を掴む、しかし・・・。
パシッ!
「!?」
「触るんじゃあねえぜ」
里美は弾かれた手を見つめた。
「くうじょ・・」
「目障りだ、とっとと消えな」
その瞬間、何かが・・・割れた・・・。