エジプト編・第7話 ホル・ホースとボインゴ
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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エジプトのとある屋敷。
ホル・ホースはその屋敷にいた、そこはDIOの本拠地である。
「いつ来ても薄気味悪ィーな」
J・ガイルとの組んで承太郎たちに敗北し、エンヤ婆の『正義(ジャスティス)』の一件に巻き込まれた後、なりを潜めていたが久々にDIOの館を訪れたというわけだ。
「たしか、あっちの部屋だったな。DIOの部屋は・・・」
タバコをつけてから薄暗い中を歩き続けるホル・ホース。
「ん?」
すると足に何か当たった。
暗闇に目が慣れてきてよく凝らして見てみると・・・・。
女性の死体が転がっていた、しかも1人ではなく他にも数人・・・。
「DIOの食料の吸いカスか・・・・」
そう言い捨てるホル・ホース。
『吸いカス』というのはその名の通り、血を吸われ尽くされたもの、しかもこの女性たちはDIOの魅力に誘惑され、自ら血を吸われにくる。
「俺には全とんとわからねえ心理だぜ!
悪魔の人望という奴か・・・恐ろしい男だぜ、DIOっていう奴はよ・・・」
それに死体の周りには多くの財宝や美術品が・・・・いったいどこから集めてくるのか。
まさに『手に入れられないものはない』と言った感じである。
ホル・ホースが死体や財宝などに気を取られていると声が響いた。
「何か・・・・用か?ホル・ホース・・・」
「DIO・・・様・・・」
声は上からだった。
見ると、梯子にDIOがいた。どうやらズラリと並んでいる本棚から本を選んでいるようだった。
ゆらり・・・とDIOは降りてきた。
ホル・ホースは生きた心地がしない。
DIOは自分のボスだが、目の前にすると背中に氷を詰められたように体中がブルブルする。
「何の用だ?
・・・と聞いたのだ、ホル・ホース・・・。聞こえなかったのか?」
「あ、うっ・・・その、報告に来たんです。
『9栄神』のうち5人目と6人目のマライアとアレッシーが再起不能に、ダニエル・J・ダービーも先ほど倒されたそうですぜ・・・」
「・・・・」
DIOはなんの相槌も打たずに本を開いた。
「それで?」
「え・・ですから、それが報告です。
・・・ジョースターたちはもうじきカイロへ到着しますぜ、『9栄神』の残りは2人」
「『それで?』と言ったのは・・・お前のことだよ、ホル・ホース・・・」
「え!?」
「お前はいつ私のために奴らを倒しに行ってくれるのだ・・・・と、私はそう言っているんだよ、ホル・ホース。
私に忠誠を誓うと言いながら、全く闘いに行かないじゃあないか」
「!?」
「情報連絡員なら誰にでもできる・・・お前は2度も失敗して逃げ帰って来たな・・・」
DIOは本を置くとホル・ホースに迫ってきた。
「!」
そしてホル・ホースの火の着いたタバコを取り上げ、自分の指の腹に押し当てた。
ジュウゥゥ・・・っと皮膚を炙る音を出して指が焦げる。
「俺の首から下はジョナサン・ジョースターという男の肉体でな・・・。
お前の追っている承太郎の高祖父でジョセフ・ジョースターの祖父だった男よ。
見ろ、この指の腹を・・・右は治りが早いが左は遅いだろう?
体の左半身が弱いのだ・・・・まだ完全に馴染んではいない、まだ不死身ではないのだ。
奴らと闘うには、まだ準備不足というところなのだ・・・・だから早く殺してくてくれ。
今度こそ、ジョースターどもを殺してきて、##NAME1##を私のもとへ連れてきてくれ。
なあ、ホル・ホース・・・・私のために。
さもなくば・・・・私がお前を殺すぞ」
腰が引き気味だったホル・ホースだがDIOの言葉がに少々カチンときた。
〈ふ・・・ふざけやがってッ!こいつ!
俺を追いつめるつもりかッ!?
『私のために』だと!?なめんなよ!俺は強い方につくだけの男だ!!
心底お前に忠誠を誓っているわけじゃあねーッ!魂までは売らねえ!〉
『皇帝(エンペラー)』を発現させるホル・ホース。
〈肉体がまだ思うように動かせねーってんなら俺の方が断然有利じゃあねぇか!
考えてみればジョースターたち4人と闘うよりもいっそのこと俺がここでこいつの頭を木っ端微塵に吹っ飛ばした方が簡単にケリがつくじゃあねーか!!
現に俺のスタンドを向けてもこいつは隙だらけだ、引き金を引くだけだ・・・・ちょいと引くだけ!
一瞬だ、接近での暗殺のこそ『皇帝(エンペラー)』の独壇場ッ!俺ならやれるッ!〉
「本当に俺を撃とうとしているのか?」
「!?」
気づいたときにはDIOは目の前にはいなかった。
「気に入った・・・」
「!」
一瞬だった、本当に一瞬・・・DIOは自分の後ろにいた。