エジプト編・第6話 『オシリス神』のダニエル・J・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「今度は何をする気なんだね?」
「カードを好きな枚数だけ並べて、もちろん裏のままでね」
そうするとダービーは10枚のトランプを5枚ずつ2列に並べた。
「じゃあ、こちら側からいきましょうか。
絵柄を言うわ、言い終わったら捲って確認して」
「・・・・」
「じゃあまずあなたから見て上の段のトランプから・・・。
『ハートの8』『スペードのA』『クローバーの9』『ジョーカー』『ハートのK』」
ダービーが捲っていく。
「!」
「当たっている!」
「どういうことだ!?」
「続いて下段。
『ダイヤの4』『クローバーのA』『ハートの6』『スペードの7』『ダイヤのQ』」
また捲る・・・見事に一致していた。
「な、何故なんだ!何故わかるんだ、イシズ!」
「わからないわ、でも私にはスタンド以外にも自分に特殊な能力があるの。
『トランプの絵柄』がわかる、どのトランプでも、新品だろうが使い古したものだろうが・・・私にはわかる」
「これは・・・驚いたな。
正直私も似たような特技、能力があるが・・・君にもあったようだね?
それで今やったことで何が言いたかったのかな?お嬢さん」
「『イカサマをしようとしても全力で止める』、『イカサマを仕掛けようとしても私には無駄なこと』とでも言っておこうかしら。
ジョースターさんより上手な人っていうのは少々厄介だけれど・・・私はそう簡単には敗北させられないわよ」
「GOOD、楽しみだ・・・・早く始めようじゃないか、勇ましいお嬢さん」
「じゃあ新しいトランプを開けていただこうかしら、もちろん初めのイカサマ防止よ」
「いいだろう」
セキュリティーシールで閉じられているトランプを取り出すダービー。
セキュリティーシールとは未開封、未使用の物である証明である。
このシールが切られていないということはこのトランプはまだ誰にも開封されていないということなのだ。
「承太郎、里美、アヴドゥル、3人で確かめて頂戴」
「ああ」
承太郎がトランプを受け取り、封を切る。
中身を出して確認する。
「ジョーカーは1枚・・・カードに異常はないようだ、2人も確認してくれ」
承太郎たち3人が見てどこにでもある普通のトランプであることを確認する。
「ありがとう」
するとイシズが元に戻し、ダービーに渡す。
「さあ、始めましょう」
「いいだろう、では――――OPEN THE GAME!」
「『ハートの10』」
「『クローバーの7』」
「ディーラーは私だな」
スター・プラチナに見られない角度でシャッフルをするダービー。
「カットをどうぞ」
イシズがトランプの山を分けて元に戻す。
「では、配ろう。まずイシズへ」
1枚、イシズの前に配る。
「私」
自分にも1枚。
「イシズへ、私・・・」
1枚ずつ配って行く・・・しかし・・・。
「ぐあっ!!」
スター・プラチナがダービーの指をへし折った。
「なっ!何をしているんだ、承太郎!?」
「ぐうあああああ~~~!」
指を折られたダービーはあまりの痛さに悲鳴を上げる。
「ダービー・・・言わなかったかしら?
『イカサマをしようとしたら全力で阻止する』って・・・私、ゲームを始まる前に言ったわよね?」
「ったく油断も隙も無い奴だぜ」
「イカサマだと!?どこで!?普通に配っていたぞッ、怪しい動きは全くしていないのに!」
「それじゃあアヴドゥル、ダービーの手元を見て。何かおかしいことに気づかない?」
「おかしいところ?」
アヴドゥルがダービーを見るとトランプの束を持っている手の方に違和感を感じる。
「こ、これは!?2番目のカードが出ている・・・」
「今まさに私に配ろうとしていたカードよ、上から順番に配っていると見せかけて、本当は『上から2番目』のカードを配っていた。
確か・・・セカンドディールだったかしら?」
「セカンドディール?」
「そう、今まで上から2番目のカードを私に配っていて自分は一番上のカードを手札にすることが出来る。
しかもその一番上のカードと今まで配ったカードを見てみると『10のスリーカード』が既に出来上がっている」
「何!?」
スター・プラチナでダービーの既に配られていた2枚と一番上のを足すと確かに『10のスリーカード』になっている。
「そして私のは・・『7のペア』のみ」
自分のを捲ったイシズ。
セカンドディールとは―――
カードは上から順に配られるという心理的盲点をついて実は2番目のカードを配るという高等テクニックである。
熟練者による滑らかな指の動きで配られると人間の目にはこの技術を捉えるのは不可能。
しかもこの男―――ダービーはどのカードがどこにあるか記憶できるのだ!