エジプト編・第6話 『オシリス神』のダニエル・J・ダービー
名前変換
この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「『もう酒の表面張力は限界だ・・・』『無理だ・・』と―――そう考えているんだろう?」
「!」
「違うんだな、それが・・・」
「!?」
そしてコインをグラスに沈める。
「・・・・」
「バ・・・・バカな!?そんな、溢れないはずはッ!」
酒は溢れるさせることなくダービーの入れたコインはグラスの底へ沈んだ。
「なにが『溢れないはずは』なんだね?
見ての通りだ、私は入れたぞ・・・さあ、次はあなたの番だ、Mr.ジョースター」
ジョセフは承太郎たちを振り返るが3人とも首を横に振る。
「イカサマをするような妙な動きはしていない・・・俺はちゃんと見ていた。
今、こいつは正々堂々とコインを入れた、間違いなく!」
「私も同意見です・・・ジョースターさん」
「私もよ」
「うっ・・・バカな・・」
入るはずがない・・・ジョセフは確信していた。そのために自分は先ほど細工をしたのだ。
もう1枚たりと入るはずがないのだ。
「GO AHEAD!Mr.Joestar!早くしたまえッ!酒が蒸発するまで待つ気かね?」
ダービーが急かす。
しかし自分のしたことは裏目に出た、自分が酒を追加したことで表面張力はもう限界である。
自分がコインを入れれば・・・いや表面に触れただけでも溢れてしまう。
ジョセフは動揺して『負ける』と思ってしまう。
「ああッ!ジョースターさんッ!!」
「!」
その瞬間、ジョセフの魂はオシリス神に掴まってしまう。
「ジョースターは賭けに負けたのを自らの心の中で認めたのだッ!だから魂が外へ出たッ!ギャンブルは、このダービーの勝だ!」
「ポルナレフ・・・・すまない・・・、ホリィ・・・わしはお前を救えないのか・・・・」
ジョセフの魂もオシリス神によって丸められコインにされてしまった。
「2個だ!さて、ギャンブルを続けようか!
君らがこの2人を諦めて尻尾を巻いて私との勝負から逃げ出さん限りはね」
「貴っ様あああああああ!!」
また掴みかかるアヴドゥル。
「わからん奴だな・・・私が死ねばこの2人の魂も死んでしまうんだよ」
「くっそ――――――ッ!」
「落ち着きなさい!アヴドゥル!
承太郎、アヴドゥルを止めてちょうだい!今にも殺しかねないわ!」
「ああッ!止めろ、アヴドゥル!」
承太郎に取り押さえられるアヴドゥル。
「放せ、承太郎!」
「駄目です!本体を倒すに力技をしてしまってはポルナレフもジョースターさんも巻き添えです!!」
里美も止めるのに必死だ。
「おい!そこのお前たち!店で騒ぐなら出て行ってもらいますぜ!!」
「うるさいわね!外野は邪魔だから引っ込んでなさい!」
イシズの剣幕に店主も黙ってしまう。
イシズはテーブルのグラスを掴み、持ち上げると異変がないかどうかを調べる。
「そういうこと・・・」
「え?どうしたんですか、イシズさん」
「グラスに何かあったのか?」
「・・・・」
「ええ・・・でも、まずは感心するわ。
よくまあ見事に私たちのいる前でイカサマをやれたものだわ」
「承知していたはずだ、バレなければイカサマではないのだよ」
また乱れた服を治しているダービー。
「なっ!イカサマだと!そのグラスに何があったというのだ!」
イシズはグラスの中身を空にして外側の底を見せた。
底には茶色い液体が付着している。