エジプト編・第6話 『オシリス神』のダニエル・J・ダービー
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「ひとつ聞こう・・・・・君が負けたらポルナレフを必ず返してくれるという保証は・・・?」
「私は博打打ちだ、誇りがある。負けたものは必ず払うさ。負けんがね」
「いいだろう。君からだ、コインを入れたまえ」
ジョセフが右手の手袋を外す。
「ジョースターさん、大丈夫なんですか?」
「任せておけ、アヴドゥル」
「どう思います?イシズさん」
「さあ?でもジョースターさんから仕掛けたということは得意なものなんじゃない?
それにあの『表面張力』の賭けは私も見たことがあるわ、やったこともある」
「あるんですか?」
「ええ、最初に会った頃に言ったでしょ?芸には事欠かないって・・・。
あの『表面張力』って結構強いのよ、ただし、精神が動揺して指が震えなければ・・・ね」
緊張した表情で承太郎やアヴドゥルも見ている。
「コインは1回に何枚で入れても構いませんかね?」
「1回で入れるならね」
「なら・・」
「なっ!ご、5枚!?」
「おいおい、水面に波が立つぞ!」
「静かに!」
ダービーは集中している。
「テーブルに手を触れないでくれないか?」
ジョセフの腕を下ろさせる。
慎重に・・・慎重に・・・グラスにコインを浸ける。そして沈めた。
「つっ!!」
コインが入れられたことでグラスの表面が揺れるが酒はこぼれなかった。
「フフフ・・・あなたの番だ」
「すごい心臓だ、5枚同時に入れるとは・・・わしは1枚にしておこう、危ない、危ない」
「本当に強いんですね、表面張力って・・・」
「ああ・・・っ!」
その時、承太郎は気づいた。
ジョセフがコインの裏に脱脂綿を忍ばせ、搾り出して酒を増やしていることに・・・。
目だけで横を見ると里美やイシズも気づいているようだ。
〈フン・・・俺たちにイカサマを見張っていろだと?この悪党め・・・やりやがるぜ!〉
ジョセフは何もなかったようにコインを入れた。
〈ギャハハハ―――ッ!もうこれ以上入らんわい!1枚で酒はこぼれる!わしの勝じゃ!!
バレなきゃイカサマじゃあないと言ったのはこいつよ―――ッ!〉
内心嬉しそうなジョセフ。
「フ―――、心臓に悪いわい!こぼれるかと思ったぞ!さて・・・君の番だ、オービーくん」
「っ!」
ダービーがジョセフの腕を掴んだ。
「『ダービー』だ!2度と間違えるな!私の名は『ダービー』というんだ!
『オービー』でも『バービー』でもない!!」
「ん?すまんね~」
「さらにわざと名前を間違えることで怒りを誘ってるわ・・・・ジョースターさんもなかなかのギャンブラーね」
「でもこっちの緊張感は半端ないですけどね」
「さて、君がコインを入れる番だ、ダービーくん」
「・・・・・」
ダービーは板チョコをかじり出す。
「脳を使うから糖分補給かしら・・・」
「焦ってますね・・・」
「陽の位置が変わってきたな・・・影になるからここからではやりにくい。
テーブルの右側から入れさせてもらうよ」
「どこからでもお好きにどうぞ」
もう勝利を確信しているジョセフは余裕である。
ダービーはコインを1枚持ってグラスの上から入れようとしている。