エジプト編・第3話 アヌビス神
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「里美っ!」
すぐに承太郎が抱き起す。
「てめーも無茶しやがって・・・」
腹から刃の欠片を引き抜く。
「あ、ははは・・・うん、自分でも・・そう思う」
「欠片の残骸は残ってないようだな。
よし、動くなよ・・・今、ジジイたちのところまで運んでやる」
「はあ・・はあ・・でも、承太郎も・・怪我してるでしょ・・・?」
「てめーほどじゃねえ」
「ははは・・・まあ、確かにね・・・」
そこでようやく気を失っていたポルナレフが目を醒ます。
「うう・・・、ど・・・どうしたんだ?俺・・・」
状況が飲み込めないポルナレフ、しかし負傷している承太郎と里美を見て察したようだ。
「ま、まさか・・・俺は妖刀に操られてたのか?」
「ああ・・・しかし、もう終わったぜ」
「す、すまねえ・・・・」
「それよりも早くジジイとアヴドゥルのところへ行くぞ、里美の腹の傷が深いからな」
そこへ1人の少年が通りかかった。
「ん?何光っているぞ・・・?」
少年はペロペロキャンディーを舐めながら光っているものへと歩み寄る、拾ってみると・・・それはアヌビス神のスタンドの刀身から折られた刃先の部分だった。
拾った途端、少年の無邪気さが凶悪な雰囲気に変わる。
「ペッ!」
可愛げもなくキャンプを吐き出す。
〈・・・・・憶えたぜ・・・〉
完全にアヌビス神のスタンドが取り付いていた。
〈この『アヌビス神』の本体は500年前にこの剣を作った刀鍛冶・・・そのスタンドだけが生きている。
つまり本体のいないスタンドなのだ・・・、DIO様が博物館の倉庫かの暗闇から引っ張り出してくれた。
DIO様のスタンド『世界21(ザ・ワールド)』はあまりにも強く俺にはとても敵わなぬスタンド!
だから忠誠を誓った・・・・承太郎、てめえを絶っ~~~~~対に・・・ぶっ殺すッ!!〉
少年は承太郎に向けて刃先を投げる体勢をとる。
〈貴様のパワーは記憶した!!最速のスピードッ!こいつは見切れまいッ!背中に突き刺してやるぜッ!
くたばれ!承太郎ォッ――――――!!!〉
勢い良く、投げようとしたが何かに躓いて刃はあらぬ方向に・・・。
〈にゃ、にゃにィ――――ッ!?〉
刃は承太郎たちの上空を通過し、ナイル河の方へ・・・。
〈しまったーっ!ハズレたァ―――っ!!犬に躓いてしまったァ―――っ!!何であんなところに犬が出てくるんだァ―――っ!!〉
「おっ!イギーじゃねーか?
何だ、こいつ!?飴なんか食ってんのか!拾い食いなんかしやがってイヤシイ犬だぜ!」
イギーは構わずキャンディーをガリガリかじっている。
一方、アヌビス神はというと―――
〈ゲェ―――ッ!?あ・・・あの河はッ!ナイル河だァ―――ッ!
あああああ!!ま・・まさか、嘘だろォ――――っ!!
このままだと河に飛び込んじまうっ!河底に落ちたら俺はもうお終いだ!錆びちまう!!
誰か止めてくれ――――っ!!!〉
アヌビス神の叫びも虚しく、飛ばされた勢いは止まらない・・・と思われていたが。
〈あっ!壁だ!〉
行く手に煉瓦の壁があった。
〈やった!この軌道だとあの壁に当たって止まるぜ!ラッキー!!〉
一安心だと思った、ところが壁を通り越してしまう。
〈ニャニィ――――ッ!?
はっ!!しまったッ、あんまり慌てていたので壁抜けの能力をうっかり使ってしまった!!
ああああああ!!!落ちるゥゥゥゥゥゥッ、ヒイイイイイ―――ッ!!〉
いやはやなんというか・・・困っている相手には失礼だがなんともマヌケなことである。
―――――と絶体絶命と思われていたその時、行く手に船が現れた。