第18話 死神13~デス・サーティーン~
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この小説の夢小説設定ジョジョの奇妙な冒険連載夢小説です、第3部からのスタートです。
詳しくは『設定・注意書き』をお読みください。
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「おいおいおいおいおい!!ちょっと待ってくれ!おっさあああん!!
今更飛行機を売れんとはどういうことだ―――――!?
昨日の夜は飛行機を売ってくれると金を受け取ったじゃあないか・・・・!いいか!金を受け取ったということは売ったということだ!」
「どうしたんです?」
「何でも急病人がいて飛行機を売れなくなったんですって」
「ええ!?」
「急病人って言っても赤ちゃんよ。
他にも飛行機はあるそうなんだけど今は生憎、あそこにあるのは故障中で、その他は出払っちゃってあの1機しか空いていないんですって。
この町には病院もないし、医者もいないから先にあの赤ちゃんを病院まで連れて行きたいから飛行機は売れないってことだそうよ」
「ああ、なるほど・・・でも、私たちも時間が惜しいし・・・」
里美はジョセフに駆け寄る。
「すみません、お話を遮ってしまって・・・」
「ん?何だい、嬢ちゃん」
「私たちがその赤ちゃんを病院まで連れて行くのはどうでしょうか?」
「おいおい!本気か!?里美!」
「ええ、こうなってしまっては仕方ないと思います。幸い売っていただくのは少し大きめの6人乗りです。赤ちゃんなら膝の上に乗せれますし」
「し、しかしじゃな・・・」
「急病だそうですから、このままでは可哀そうですよ。
街について病院に送り届けたら事情を話してこちらに連絡してもらいましょう」
「う~む、みんなどう思う」
「俺は賛成だぜ。
こうしていても時間がもったいないしな、上空を100キロものスピードで飛ぶ飛行機にスタンドをとどかす追手なんていないぜ。
あの『恋人(ラバーズ)』だって砂漠上空の飛行機を襲うのは無理だぜ!
この飛行機だってスタンドじゃなさそうだからな!」
ポルナレフが飛行機を蹴る。
「タワー・オブ・グレイはもう死んでいるし、里美から聞いた話だとダンも今は入院中だろうしね。私が知っている限りそんなに遠距離タイプのスタンド使いはいなかったはずよ。私も里美の意見に賛成だわ」
「私もみんなが言うなら・・・」
「俺はジジイの操縦の方が心配だがな」
「・・・・・」
花京院は赤ん坊をじーっと見ている。
「典明?」
「・・・え?」
「どうしたの・・・?」
「いや、あの赤ん坊・・・」
赤ん坊の声をどこかで聞いた・・・頭に過ったがいつどこで聞いたのか思い出せない。
「よしっ!決まった!」
ニヤリ・・・
「!」
その時、赤ん坊が笑った気がした。
〈笑った・・?今、笑ったぞ・・・まさか、もう歯が生えているのか?〉
赤ん坊に近づく花京院だが赤ん坊が大声で泣き出す。
「あ、す・・すみません。触れてもいないのに・・・」
「ふむ・・・おい、アンタ。この人たちに任せても大丈夫なのか?」
「はい」
「お母さんもこう言っていることですし、ね?ジョースターさん」
「う~む・・・」
結局、ジョセフは承諾し、赤ん坊を病院まで連れていることになった。
操縦席にジョセフ、隣に承太郎、後ろに花京院とポルナレフ、その後ろに里美たち3人が乗り、ジュナが赤ん坊が寝ている籠を膝に乗せた。
―――――――――
「ふうぅ・・・よかった、よかった。これで一安心だわ」
飛行機を見送った女性は安心のため息をついた。
「ところであの赤ちゃん、どこの子かしら?あの人たちから連絡が来る前に母親を探しておかなくちゃね」
「え?アンタが母親なんじゃないのか?」
「ちょっと変なこと言わないでよ!あたしはこれでも新婚ホヤホヤよ!
朝にオアシスの井戸のところで1人熱を出して泣いていたからあんたのところへ連れてきたのよ!
でも、気味が悪かったわ・・・牙が生えてるんだもの」
「でもあんた、自分の子じゃないのに飛行機に乗せたのか?」
「そ・・・それが、朝、あの子の泣き声を聞いたら何故かフラフラと―――そんな気に急になってしまって、でも本当に気味が悪かったのよ!ううぅぅ――――!!」
そう言って女性は身震いした、飛行所のスタッフはポカーンとしている。