本編主人公の出番少なめ、原則名前のみ出演です。
海野家の千寿郎くん その7
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「千寿郎くん、もも、休憩にしましょう」
「「はーい!」」
皆さん、こんにちは、煉獄千寿郎です。
僕は今、海野家前当主の瀬津寿さんの義姉である衣久様のお宅に来ています。
「さあ、お茶とお菓子よ。おあがりなさい」
「ありがとうございます」
衣久様は瀬津寿さんのお兄様の奥様だそうです、お兄様は少し前にお亡くなりになって今は一人暮らしだと言っていました。
ももちゃんが霧香さんのはからいで住み込みでお世話をしているそうです。
「千寿郎くん、今日はありがとうね。あなたもいつもの稽古で疲れているのに――・・・」
「いいえ、僕は体を動かしている方がいいんです。動かないでいると体がおかしくなりそうで・・・」
いつもの八の字の眉で笑いながら頭を掻くと衣久も『ほほほ』と笑ってくれる。
今日は畑仕事のお手伝い、那津蒔が『稽古ばかりじゃ窮屈だろう』とお休みをくれたが特にすることも思い浮かばなかったので困っていたところ、ももがでかける準備をしているところを発見し、聞いてみたところ『ここ(衣久のところ)に手伝いをしに行く』ということだったのでついてきたという経緯だ。
〈衣久様・・・安岐さんと同じくらいなのにお若いなあ〉
瀬津寿さんのお兄様は体が弱いお人だったそうです、なので後継ぎから除外されて『種』の方に来たのだと聞きました。
衣久様は香炉家の方で実戦部隊ではなく後方支援部隊にいたそうで、両家の話し合いで見合いをしてご結婚されたそうです。
「あの人は体も弱かったけれど元々戦闘に不向きな人だったわ、優しかったもの―――・・・私も自身の事を実戦向きではなかったと思っているわ。
だから縁談の話が来た時、快く受けられたの」
以前、海野家にお世話になるため種の皆に挨拶しに行ったとき、那津蒔に紹介された千寿郎。
そこで少し衣久の事を聞いたのだ、息子もいるそうだが今は離れて暮らしているそうだ。時々連絡は取り合っているそうだがここ数年は会っていないらしい。
「千寿郎くんが来てくれるとまるで息子がいるみたいで楽しいわ」
実際、ももが来てからお世話されながらも彼女を娘のように可愛がっていた衣久。そこへ那津蒔が千寿郎を連れて来たので夫が生きていたかつての家族団らんの頃を思い出しているのだろう。
「不思議ね・・・この年になってまたこんな気持ちが味わえるなんて」
本当に嬉しいのだろう気持ちが前面に出ている。
「霧香ちゃんにも本当に感謝ね」
今はここにいない義弟の末娘を思い出す衣久。
「霧香さんには僕たちもお世話になりっぱなしです、頭が上がりません」
「ホントだね」
お互いに笑い合う千寿郎ともも。
「あらあら、でも霧香ちゃんも気にしちゃうからご厚意に甘えちゃってもいいんじゃないかしら。あの子も弟と妹が出来たみたいで嬉しいんだと思うわ」
今まで上の兄と姉と過ごしてきた霧香、自分が世話を焼く人などいなかったのだろう。でも成長するに伴い、それができるようになった彼女にとっても千寿郎とももの存在はいいことだろう。
「それに千寿郎くんにとっては本当のお義姉さんになるんだもの、甘えてもいいと思うわ」
そう、千寿郎にとって霧香は兄・杏寿郎の婚約者。
二人が結婚すれば霧香は自分の義理の姉になるのだ、今は鬼との決着がついていないのでまだ先の事だが、千寿郎にとってその日が待ち遠しいのもまた事実だ。
「あらあら、楽しみなのがお顔に出てるわよ」
「つっ!!////」
どうやら口元が緩んでいたのを気づかれてしまったらしい。
「大好きなお兄さんと霧香ちゃんが結婚するんですものね、楽しみよね」
「はい・・・////」
「でも千寿郎くん、あなたも自分の幸せも考えなきゃダメよ?」
「え?僕ですか?」
「そうよ、あなたも思春期の男の子なんだから。誰か好きな子はいないの?」
「つっ!?////」
衣久の唐突な質問にドギッ!!としてしまう千寿郎、そして狼狽えながらもももの方をチラリチラリと見ている。
その様子に衣久も気づいたようである。
「そう、千寿郎くんにも大事な人がいるのね」
「は、はい・・・////」
「うふふ・・・それでもも、あなたはどうなの?」
「つっ!?」
いきなり話を振られてお茶を噴き出しかけるもも。
「「はーい!」」
皆さん、こんにちは、煉獄千寿郎です。
僕は今、海野家前当主の瀬津寿さんの義姉である衣久様のお宅に来ています。
「さあ、お茶とお菓子よ。おあがりなさい」
「ありがとうございます」
衣久様は瀬津寿さんのお兄様の奥様だそうです、お兄様は少し前にお亡くなりになって今は一人暮らしだと言っていました。
ももちゃんが霧香さんのはからいで住み込みでお世話をしているそうです。
「千寿郎くん、今日はありがとうね。あなたもいつもの稽古で疲れているのに――・・・」
「いいえ、僕は体を動かしている方がいいんです。動かないでいると体がおかしくなりそうで・・・」
いつもの八の字の眉で笑いながら頭を掻くと衣久も『ほほほ』と笑ってくれる。
今日は畑仕事のお手伝い、那津蒔が『稽古ばかりじゃ窮屈だろう』とお休みをくれたが特にすることも思い浮かばなかったので困っていたところ、ももがでかける準備をしているところを発見し、聞いてみたところ『ここ(衣久のところ)に手伝いをしに行く』ということだったのでついてきたという経緯だ。
〈衣久様・・・安岐さんと同じくらいなのにお若いなあ〉
瀬津寿さんのお兄様は体が弱いお人だったそうです、なので後継ぎから除外されて『種』の方に来たのだと聞きました。
衣久様は香炉家の方で実戦部隊ではなく後方支援部隊にいたそうで、両家の話し合いで見合いをしてご結婚されたそうです。
「あの人は体も弱かったけれど元々戦闘に不向きな人だったわ、優しかったもの―――・・・私も自身の事を実戦向きではなかったと思っているわ。
だから縁談の話が来た時、快く受けられたの」
以前、海野家にお世話になるため種の皆に挨拶しに行ったとき、那津蒔に紹介された千寿郎。
そこで少し衣久の事を聞いたのだ、息子もいるそうだが今は離れて暮らしているそうだ。時々連絡は取り合っているそうだがここ数年は会っていないらしい。
「千寿郎くんが来てくれるとまるで息子がいるみたいで楽しいわ」
実際、ももが来てからお世話されながらも彼女を娘のように可愛がっていた衣久。そこへ那津蒔が千寿郎を連れて来たので夫が生きていたかつての家族団らんの頃を思い出しているのだろう。
「不思議ね・・・この年になってまたこんな気持ちが味わえるなんて」
本当に嬉しいのだろう気持ちが前面に出ている。
「霧香ちゃんにも本当に感謝ね」
今はここにいない義弟の末娘を思い出す衣久。
「霧香さんには僕たちもお世話になりっぱなしです、頭が上がりません」
「ホントだね」
お互いに笑い合う千寿郎ともも。
「あらあら、でも霧香ちゃんも気にしちゃうからご厚意に甘えちゃってもいいんじゃないかしら。あの子も弟と妹が出来たみたいで嬉しいんだと思うわ」
今まで上の兄と姉と過ごしてきた霧香、自分が世話を焼く人などいなかったのだろう。でも成長するに伴い、それができるようになった彼女にとっても千寿郎とももの存在はいいことだろう。
「それに千寿郎くんにとっては本当のお義姉さんになるんだもの、甘えてもいいと思うわ」
そう、千寿郎にとって霧香は兄・杏寿郎の婚約者。
二人が結婚すれば霧香は自分の義理の姉になるのだ、今は鬼との決着がついていないのでまだ先の事だが、千寿郎にとってその日が待ち遠しいのもまた事実だ。
「あらあら、楽しみなのがお顔に出てるわよ」
「つっ!!////」
どうやら口元が緩んでいたのを気づかれてしまったらしい。
「大好きなお兄さんと霧香ちゃんが結婚するんですものね、楽しみよね」
「はい・・・////」
「でも千寿郎くん、あなたも自分の幸せも考えなきゃダメよ?」
「え?僕ですか?」
「そうよ、あなたも思春期の男の子なんだから。誰か好きな子はいないの?」
「つっ!?////」
衣久の唐突な質問にドギッ!!としてしまう千寿郎、そして狼狽えながらもももの方をチラリチラリと見ている。
その様子に衣久も気づいたようである。
「そう、千寿郎くんにも大事な人がいるのね」
「は、はい・・・////」
「うふふ・・・それでもも、あなたはどうなの?」
「つっ!?」
いきなり話を振られてお茶を噴き出しかけるもも。