本編主人公の出番少なめ、原則名前のみ出演です。
海野家の千寿郎くん その6
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「やあ!」
「・・・・っ」
「はっ!」
「つっ・・・」
翌日から槇寿郎を加えての『炎の呼吸』を体に落とし込む指導が始まった。
晴哉や那津蒔から聞いた時は正直、驚いた千寿郎。
父が海野家の世話になるのは聞いていたがまさか自分の養成も含まれていたとは思わなかったからだ。
「気を散らすな、千寿郎」
「はい!父上!」
柱の務めを退いて数年とはいえ、さすがは鬼殺隊の最高幹部に上りつめた男ということだろう。
槇寿郎は強い、しかし兄との日々の稽古と海野家の能力向上稽古の成果か自分の体は父の動きについていけている。
木刀を持って打ち合うことができている。
「ふん!」
「うわっ!!」
カラン・・・・
千寿郎の木刀が弾かれる。
「はあ・・・はあ・・・」
「・・・・・・」
朝から幾度打ち合っただろうか、太陽がもう真上に来ている。
「二人とも、お昼にしましょう」
そこへ安岐と椛が昼餉を持ってきた。
「安岐殿、椛殿、すまないな」
「いいえ、小さな休憩を挟んでいるとはいえ朝から動きっぱなしなんですから、そろそろゆっくりしましょう」
持ってきた握り飯と漬物、お茶を振る舞う。
「おう、お疲れさん」
そこへ那津蒔も合流。
「あ!那津蒔さん!」
「お疲れだな、千寿郎、親父さんとの打ち合いはどうだ?」
「はい!楽しいです!」
握り飯を頬張りながら笑う千寿郎。
「千寿郎・・・戯れではないのだぞ、剣術の稽古に『楽しい』とは何事か」
「あ・・・申し訳ありません」
呆れた槇寿郎にシュンとしてしまう千寿郎だが那津蒔に頭を撫でられて一気に暗い気持ちが吹き飛ぶ。
「まあ、そう言うなよ槇寿郎さん。アンタも実は息子と稽古が出来て嬉しいんじゃないか?」
「っ・・・・・ズズズッ・・・」
那津蒔に言われたことに言葉を詰まらせたのを誤魔化すように茶を飲む槇寿郎。
「今日は呼吸伝授初日だからあんまり気を負わなくてもいいんだよ。
槇寿郎さんも柱の務めを退いてからこうやって動くのも久方振りなんだ、この打ち合いの稽古は『体を慣れさせる』意味合いも含まれてるって思ってくれよ」
「ああ、わかっている」
「そのために椛にも来てもらったんだからな」
「ん?」
那津蒔の言葉に疑問符を浮かべる槇寿郎。
「『体を慣れさせる』って言っただろう?だから柔軟な体の動きも必要になってくるんだ、我が家じゃ椛が一番体の柔軟性が高い。
これから朝餉、昼餉、風呂の後の体ほぐしは愼寿郎さん、アンタにも参加してもらうぜ」
「!?」
『本気(マジ)か!?』という顔をした槇寿郎。
「大丈夫ですよ、無理のない範囲でやっていただきますから」
ニッコリ笑って言う椛、その笑顔には純粋に『がんばりましょうね』と書いてある。
「父上!頑張りましょうね!」
そして表面全開に出して来る千寿郎。
「う・・・うむ・・・」
今になって自堕落な自分を呪っている槇寿郎であった。
「あ、それから・・・」
那津蒔は懐から手紙を差し出す。
「ほれ、千寿郎」
「え?僕にですか?」
「おう、響凱からだ。今夜、話をしに来いってよ」
響凱からの手紙と聞いて喜々として開く千寿郎。
「・・・・っ」
「はっ!」
「つっ・・・」
翌日から槇寿郎を加えての『炎の呼吸』を体に落とし込む指導が始まった。
晴哉や那津蒔から聞いた時は正直、驚いた千寿郎。
父が海野家の世話になるのは聞いていたがまさか自分の養成も含まれていたとは思わなかったからだ。
「気を散らすな、千寿郎」
「はい!父上!」
柱の務めを退いて数年とはいえ、さすがは鬼殺隊の最高幹部に上りつめた男ということだろう。
槇寿郎は強い、しかし兄との日々の稽古と海野家の能力向上稽古の成果か自分の体は父の動きについていけている。
木刀を持って打ち合うことができている。
「ふん!」
「うわっ!!」
カラン・・・・
千寿郎の木刀が弾かれる。
「はあ・・・はあ・・・」
「・・・・・・」
朝から幾度打ち合っただろうか、太陽がもう真上に来ている。
「二人とも、お昼にしましょう」
そこへ安岐と椛が昼餉を持ってきた。
「安岐殿、椛殿、すまないな」
「いいえ、小さな休憩を挟んでいるとはいえ朝から動きっぱなしなんですから、そろそろゆっくりしましょう」
持ってきた握り飯と漬物、お茶を振る舞う。
「おう、お疲れさん」
そこへ那津蒔も合流。
「あ!那津蒔さん!」
「お疲れだな、千寿郎、親父さんとの打ち合いはどうだ?」
「はい!楽しいです!」
握り飯を頬張りながら笑う千寿郎。
「千寿郎・・・戯れではないのだぞ、剣術の稽古に『楽しい』とは何事か」
「あ・・・申し訳ありません」
呆れた槇寿郎にシュンとしてしまう千寿郎だが那津蒔に頭を撫でられて一気に暗い気持ちが吹き飛ぶ。
「まあ、そう言うなよ槇寿郎さん。アンタも実は息子と稽古が出来て嬉しいんじゃないか?」
「っ・・・・・ズズズッ・・・」
那津蒔に言われたことに言葉を詰まらせたのを誤魔化すように茶を飲む槇寿郎。
「今日は呼吸伝授初日だからあんまり気を負わなくてもいいんだよ。
槇寿郎さんも柱の務めを退いてからこうやって動くのも久方振りなんだ、この打ち合いの稽古は『体を慣れさせる』意味合いも含まれてるって思ってくれよ」
「ああ、わかっている」
「そのために椛にも来てもらったんだからな」
「ん?」
那津蒔の言葉に疑問符を浮かべる槇寿郎。
「『体を慣れさせる』って言っただろう?だから柔軟な体の動きも必要になってくるんだ、我が家じゃ椛が一番体の柔軟性が高い。
これから朝餉、昼餉、風呂の後の体ほぐしは愼寿郎さん、アンタにも参加してもらうぜ」
「!?」
『本気(マジ)か!?』という顔をした槇寿郎。
「大丈夫ですよ、無理のない範囲でやっていただきますから」
ニッコリ笑って言う椛、その笑顔には純粋に『がんばりましょうね』と書いてある。
「父上!頑張りましょうね!」
そして表面全開に出して来る千寿郎。
「う・・・うむ・・・」
今になって自堕落な自分を呪っている槇寿郎であった。
「あ、それから・・・」
那津蒔は懐から手紙を差し出す。
「ほれ、千寿郎」
「え?僕にですか?」
「おう、響凱からだ。今夜、話をしに来いってよ」
響凱からの手紙と聞いて喜々として開く千寿郎。