本編主人公の出番少なめ、原則名前のみ出演です。
海野家の千寿郎くん その1
名前変換
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「大丈夫か?」
「は、はい!大丈夫です!」
「だったらいいが・・・ほら、ここが全員が集まっている広間だ」
部屋の前に座っている式神に『中に入れてくれるよう』伝える那津蒔。
「那津蒔様たちがいらっしゃいました」
「ああ、入れ」
中から声が聞こえたので襖が開いた。
「!」
広間に集まっていた海野家の面々。
まず現当主の晴哉、そして晴哉の妻の御園(みその)、続いて那津蒔の妻の葉月、晴哉と那津蒔の妹で霧香の姉の椛。
「那津蒔、その子か?」
「ああ、煉獄家からお預かりした千寿郎だ」
「千寿郎くん」
「は、はい!」
「そんなに緊張することはない、こちらへ」
優しく千寿郎を招き入れる男性、海野家の前当主の瀬津寿だ。
腕には数か月前に生まれた晴哉の一番下の男児を抱いている、そしてその両側には晴哉の上の娘たちが座っている。
確かに那津蒔の言う通り、孫を可愛がる優しい祖父だ。
「よく来たね、今回は晴哉と那津蒔が無理を言ったようで、すまなかったな」
「い、いいえ!僕・・・いえ、私のような者に声をかけていただきありがとうございます!」
千寿郎は額が畳につくほど頭を下げていた。
「千寿郎くん、いいのだよ・・・自然体でここ(海野家)で生活するといい。
君らしく、修練と日々の生活をしてほしいと私は思っているんだよ。私どもでできることは少ないが協力させてくれ、その代わり、君はここで『君らしく』過ごしてくれ」
「は、はい!海野家の皆様にご迷惑にならないようにいたします!未熟者の私ですがよろしくお願いいたします!」
「千寿郎くん、さっそく間違っているぞ」
「え?」
「『私』ではなく『僕』でいい、敬語も肩に力が入らない程度でいい、言っただろう?『君らしく』と」
ニッコリ笑う瀬津寿。
「あ~!」
見ると晴哉の息子が這って千寿郎へ近づいて来ている。
「あら、千寿郎くんに興味を持ったのかしら?」
御園が微笑ましそうに見ている。
すると晴哉が我が子を抱き上げて千寿郎の前に膝をつく。
「千寿郎くん、抱いてあげてくれないか?」
「え?でも・・・」
「首は据わっているから大丈夫だ、私も支えているから」
そう言うと息子を千寿郎に抱かせる。
「あ~!あう!」
晴哉の息子は千寿郎に満面の笑みを向けた。
〈何だろう、この気持ちは・・・〉
赤ん坊とはこれほど小さく、可愛らしい者なのか・・・自分は力の強い方ではないが、自分が少し力を強めただけでも傷つけてしまいそうなくらいに脆いように思えてしまう。
千寿郎の気持ちを知らずに晴哉の息子は千寿郎の着物をきゅっと掴み、顔に触れてくる。
「『お兄ちゃん』が出来たのが嬉しいんだな」
『お兄ちゃん』と言われて今更だが自分がこの子よりも年上であることに気が付いた。
そして昔のことを思い出した、兄の杏寿郎も自分が生まれた時、このような気持ちになったのだろうか?
「千寿郎くん、君を強くすることに協力させてほしいとお願いしたのはこちらだ。
すぐには無理でも構わないよ、でも私たちに遠慮をしないでほしい。
私も君を客人ではなく家族として接していくつもりだ、期限付きではあるが君は今日から我が家に住む家族だ。この子や娘たちとも本当の兄弟のように暮らしてくれ」
「はい・・・ありがとうございます、晴哉様」
「『さん』で構わないよ、ここの中ではね」
千寿郎の頭を優しく撫でると娘たちを呼んだ。
「今日から一緒に住む千寿郎お兄ちゃんだ、たくさん遊んでもらいなさい」
「え?」
「「わ~い!」」
「うわっ!」
女の子二人に押しつぶされる千寿郎。
「お兄ちゃん!あそぼ!」
「あそぼ!あそぼ!」
「あ~!」
「「四人であそぼ~!!」」
「「「あらあらあら~(微笑)」」」
千寿郎と我が子(姪っ子と甥っ子)を見て微笑んでる長男次男の嫁+椛。
海野家の人間と打ち解けるのは早かったが、家族全体で馴染むのはもっと早いと思われる。
続く
「は、はい!大丈夫です!」
「だったらいいが・・・ほら、ここが全員が集まっている広間だ」
部屋の前に座っている式神に『中に入れてくれるよう』伝える那津蒔。
「那津蒔様たちがいらっしゃいました」
「ああ、入れ」
中から声が聞こえたので襖が開いた。
「!」
広間に集まっていた海野家の面々。
まず現当主の晴哉、そして晴哉の妻の御園(みその)、続いて那津蒔の妻の葉月、晴哉と那津蒔の妹で霧香の姉の椛。
「那津蒔、その子か?」
「ああ、煉獄家からお預かりした千寿郎だ」
「千寿郎くん」
「は、はい!」
「そんなに緊張することはない、こちらへ」
優しく千寿郎を招き入れる男性、海野家の前当主の瀬津寿だ。
腕には数か月前に生まれた晴哉の一番下の男児を抱いている、そしてその両側には晴哉の上の娘たちが座っている。
確かに那津蒔の言う通り、孫を可愛がる優しい祖父だ。
「よく来たね、今回は晴哉と那津蒔が無理を言ったようで、すまなかったな」
「い、いいえ!僕・・・いえ、私のような者に声をかけていただきありがとうございます!」
千寿郎は額が畳につくほど頭を下げていた。
「千寿郎くん、いいのだよ・・・自然体でここ(海野家)で生活するといい。
君らしく、修練と日々の生活をしてほしいと私は思っているんだよ。私どもでできることは少ないが協力させてくれ、その代わり、君はここで『君らしく』過ごしてくれ」
「は、はい!海野家の皆様にご迷惑にならないようにいたします!未熟者の私ですがよろしくお願いいたします!」
「千寿郎くん、さっそく間違っているぞ」
「え?」
「『私』ではなく『僕』でいい、敬語も肩に力が入らない程度でいい、言っただろう?『君らしく』と」
ニッコリ笑う瀬津寿。
「あ~!」
見ると晴哉の息子が這って千寿郎へ近づいて来ている。
「あら、千寿郎くんに興味を持ったのかしら?」
御園が微笑ましそうに見ている。
すると晴哉が我が子を抱き上げて千寿郎の前に膝をつく。
「千寿郎くん、抱いてあげてくれないか?」
「え?でも・・・」
「首は据わっているから大丈夫だ、私も支えているから」
そう言うと息子を千寿郎に抱かせる。
「あ~!あう!」
晴哉の息子は千寿郎に満面の笑みを向けた。
〈何だろう、この気持ちは・・・〉
赤ん坊とはこれほど小さく、可愛らしい者なのか・・・自分は力の強い方ではないが、自分が少し力を強めただけでも傷つけてしまいそうなくらいに脆いように思えてしまう。
千寿郎の気持ちを知らずに晴哉の息子は千寿郎の着物をきゅっと掴み、顔に触れてくる。
「『お兄ちゃん』が出来たのが嬉しいんだな」
『お兄ちゃん』と言われて今更だが自分がこの子よりも年上であることに気が付いた。
そして昔のことを思い出した、兄の杏寿郎も自分が生まれた時、このような気持ちになったのだろうか?
「千寿郎くん、君を強くすることに協力させてほしいとお願いしたのはこちらだ。
すぐには無理でも構わないよ、でも私たちに遠慮をしないでほしい。
私も君を客人ではなく家族として接していくつもりだ、期限付きではあるが君は今日から我が家に住む家族だ。この子や娘たちとも本当の兄弟のように暮らしてくれ」
「はい・・・ありがとうございます、晴哉様」
「『さん』で構わないよ、ここの中ではね」
千寿郎の頭を優しく撫でると娘たちを呼んだ。
「今日から一緒に住む千寿郎お兄ちゃんだ、たくさん遊んでもらいなさい」
「え?」
「「わ~い!」」
「うわっ!」
女の子二人に押しつぶされる千寿郎。
「お兄ちゃん!あそぼ!」
「あそぼ!あそぼ!」
「あ~!」
「「四人であそぼ~!!」」
「「「あらあらあら~(微笑)」」」
千寿郎と我が子(姪っ子と甥っ子)を見て微笑んでる長男次男の嫁+椛。
海野家の人間と打ち解けるのは早かったが、家族全体で馴染むのはもっと早いと思われる。
続く