本編主人公の出番少なめ、原則名前のみ出演です。
海野家の千寿郎くん 鬼灯でこんばんは2
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「ふむ・・・それにしても驚きよな」
「え?」
津雲がじーっと見てくる。
「黒椎と紅虎に聞いてはいたが・・・ここまで似ているとは思わなんだ。
煉獄家の血筋、いや・・・今では遺伝子というべきか。男児にこれほど色濃く受け継がれているのも珍しい。
そなたの兄も似ていると聞いているが、本当なのか?晴哉」
「ああ、杏寿郎殿と千寿郎くんはとてもよく似ている。さすが兄弟といえるだろう」
「そうか」
「お父上の愼寿郎殿も同じで煉獄家の血を色濃く継いでいるようだよ」
「ほう、では親子でこの髪の色、瞳の色、肌の色なのか?」
問いに対してしっかり頷く晴哉。
「ハッハッハッ!それはまた面白い!是非とも直に会いたいものだ!」
津雲は愉快そうに笑っている。
「???」
千寿郎が困惑していると雲雀童子が近付いてきた。
「君、いくつなの?」
「え?あの・・・十二歳、です」
「そうなんだ!僕が鬼になった時とそんなに変わらないんだね!」
ニコッと笑って言う雲雀童子。
「え?あな・・いえ、君は僕と同じくらいの歳で鬼になったの?」
「うん、まあ・・・正確には『鬼にさせられた』んだけどね」
雲雀童子は人間の時は病弱なで外で遊ぶのもままならなかった。
唯一の楽しみは鶯や雲雀など両親が持って来てくれた小鳥たちと話をしていることだった。
ある日、野良猫がやってきて雲雀の入っていた鳥かごに飛びかかって中にいた雲雀を引っ掻き殺してしまった。
鶯に餌をやっていた雲雀童子が気づいた時にはもう遅かった。
殺されてしまった雲雀を手に彼は泣いた、病弱な自分ではあの野良猫を追いかけるほどの体力もなかったのだ。
そこに現れたのが鬼舞辻無惨だった、彼は下弦の伍だった累の時のように『鬼になれば丈夫な体に慣れる、友人の雲雀の仇を討てる』と話しかけてきた。
でも雲雀童子はその申し出を断った、大切な友人は殺されてしまった。
それは野良猫の仕業だが風に当たらせようと庭先に置いていた自分にも非があるからだ。
彼は幼いながらも原因は何であれ要因の一つには自分の行動が関わっているため軽はずみに仇討など考えるべきではないと答えたのだ。
しかし無惨にはそれが理解できなかったのだ、むしろ綺麗ごとを言うこの少年が癪に障った。
彼は雲雀童子は背中を向けた瞬間、その首筋を引っ掻いた。
痛みを伴うが今まで感じたことのない力が込み上げてくる、少年は無惨の手によって望まぬ鬼になっていた。
そして強靭な体を手に入れはしたものの代わりに―――・・・。
「僕は・・・大切な友人たちを喰ってしまったんだ」
そう、彼は野良猫に殺された雲雀と今自分が餌をやっていた鶯を血肉欲しさに喰ってしまったのだ。
気づけば大量の抜け羽根と血が畳に散らばっていた。
自分が何をしたのかは明らかだった。
「あの瞬間は今でも忘れられないよ・・・、あの子たちの血が僕の口や手に、畳にべったりついていたからね」
「鬼舞辻は・・・どうしたの?」
「あの人は僕が絶望している姿を見て満足したのか、去って行ったよ。
去り際に『私はいつでもお前を見ている、これからお前がどのような道を生きるのか見物するとしよう』と言ってた」
「つっ・・・何てことを・・・」
千寿郎は拳を握り締める、望んだわけではない。鬼舞辻の気分で鬼にされてしまった雲雀童子には哀情を感じずにはいられなかった。
「え?」
津雲がじーっと見てくる。
「黒椎と紅虎に聞いてはいたが・・・ここまで似ているとは思わなんだ。
煉獄家の血筋、いや・・・今では遺伝子というべきか。男児にこれほど色濃く受け継がれているのも珍しい。
そなたの兄も似ていると聞いているが、本当なのか?晴哉」
「ああ、杏寿郎殿と千寿郎くんはとてもよく似ている。さすが兄弟といえるだろう」
「そうか」
「お父上の愼寿郎殿も同じで煉獄家の血を色濃く継いでいるようだよ」
「ほう、では親子でこの髪の色、瞳の色、肌の色なのか?」
問いに対してしっかり頷く晴哉。
「ハッハッハッ!それはまた面白い!是非とも直に会いたいものだ!」
津雲は愉快そうに笑っている。
「???」
千寿郎が困惑していると雲雀童子が近付いてきた。
「君、いくつなの?」
「え?あの・・・十二歳、です」
「そうなんだ!僕が鬼になった時とそんなに変わらないんだね!」
ニコッと笑って言う雲雀童子。
「え?あな・・いえ、君は僕と同じくらいの歳で鬼になったの?」
「うん、まあ・・・正確には『鬼にさせられた』んだけどね」
雲雀童子は人間の時は病弱なで外で遊ぶのもままならなかった。
唯一の楽しみは鶯や雲雀など両親が持って来てくれた小鳥たちと話をしていることだった。
ある日、野良猫がやってきて雲雀の入っていた鳥かごに飛びかかって中にいた雲雀を引っ掻き殺してしまった。
鶯に餌をやっていた雲雀童子が気づいた時にはもう遅かった。
殺されてしまった雲雀を手に彼は泣いた、病弱な自分ではあの野良猫を追いかけるほどの体力もなかったのだ。
そこに現れたのが鬼舞辻無惨だった、彼は下弦の伍だった累の時のように『鬼になれば丈夫な体に慣れる、友人の雲雀の仇を討てる』と話しかけてきた。
でも雲雀童子はその申し出を断った、大切な友人は殺されてしまった。
それは野良猫の仕業だが風に当たらせようと庭先に置いていた自分にも非があるからだ。
彼は幼いながらも原因は何であれ要因の一つには自分の行動が関わっているため軽はずみに仇討など考えるべきではないと答えたのだ。
しかし無惨にはそれが理解できなかったのだ、むしろ綺麗ごとを言うこの少年が癪に障った。
彼は雲雀童子は背中を向けた瞬間、その首筋を引っ掻いた。
痛みを伴うが今まで感じたことのない力が込み上げてくる、少年は無惨の手によって望まぬ鬼になっていた。
そして強靭な体を手に入れはしたものの代わりに―――・・・。
「僕は・・・大切な友人たちを喰ってしまったんだ」
そう、彼は野良猫に殺された雲雀と今自分が餌をやっていた鶯を血肉欲しさに喰ってしまったのだ。
気づけば大量の抜け羽根と血が畳に散らばっていた。
自分が何をしたのかは明らかだった。
「あの瞬間は今でも忘れられないよ・・・、あの子たちの血が僕の口や手に、畳にべったりついていたからね」
「鬼舞辻は・・・どうしたの?」
「あの人は僕が絶望している姿を見て満足したのか、去って行ったよ。
去り際に『私はいつでもお前を見ている、これからお前がどのような道を生きるのか見物するとしよう』と言ってた」
「つっ・・・何てことを・・・」
千寿郎は拳を握り締める、望んだわけではない。鬼舞辻の気分で鬼にされてしまった雲雀童子には哀情を感じずにはいられなかった。