第16話 裁判
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「霧香、もういいよ――・・・響凱の使役術を元に戻してやりなさい」
「お館様・・・」
「響凱の君への思いは分かった、ここまでするならきっと他の人間も襲うことはないだろう」
「ありがとうございますっ・・・」
急いで印を結ぶ霧香。
「破滅解除!使役術発動!」
術を発動すると響凱の体にまた『観世水』の模様が浮かび上がる。
「はあ・・・はあ・・・」
響凱は自分の体から熱いものが引いていくのが分かった、そしてそのままその場に倒れ込んだ。
「響凱!」
霧香が駆け寄ってくる。
「・・・小生は、やり遂げたか・・・?」
「うん、大丈夫・・・響凱は私も、他の誰も傷つけなかったよっ・・・」
血で汚れるのもお構いなく響凱を抱きしめている霧香。
〈鬼とあんな風に絆を育めるなんて・・・あの子、素敵だわ~~~っ!!〉
種族を越えた絆を見せつけられた甘露寺は高揚している。
「チッ・・・」
「・・・・・」
不死川と伊黒は面白くなさそうだ。
「実弥、これで五大呪術家の鬼たちからの証は納得できたかい?」
「・・・・はっ」
渋々といったようだがとりあえずは聞き入れたようだ。
「炭治郎、そして霧香、琴乃、アカリ、すまなかったね。でも今後、君たちのことを快く思わない者達も出てくるだろう。そのためにも結果を出すことだ」
「はい、わかっております」
「今の立場で甘んじるつもりはございません」
二人が霧香の代わりに答えてくれた。
「期待しているよ、それから炭治郎」
「はいっ!」
「霧香は下弦の鬼と渡り合えるほどの結果を出した、君も姉弟子を見習って証明しなければいけないよ」
「証明・・・」
「まずは十二鬼月を倒しておいで、そうすれば君と禰豆子のことを認めてもらえる。
君の言葉の重みを受け取る他者の心も変わってくるだろう」
「!」
自分が禰豆子と一緒に闘い、鬼殺隊としてやっていける証明を増やしていけば変えられるかもしれない。鬼への捉え方も・・・そして本当に倒さなければいけない者への志も・・・。
「俺と禰豆子は鬼舞辻無惨を倒します!俺と禰豆子が必ず悲しみの連鎖を断ち切る刃を振るいます!」
「うん、期待しているよ。
でも『今の炭治郎にはできない』からまず十二鬼月を一人倒そうね」
「つっ!///」
子供に言い聞かせる父親のように言葉を伝える輝哉、炭治郎はハッとした。
自分は何を言っているのだ、もちろん大事なことを言ったのだが自分の傍には『柱』がいるのだ、自分よりも経験豊富である柱が・・・それを差し置いて大きなことを言ってしまった。
〈もう~~~っ!何言ってんのよ、アイツは!!〉←アカリ
〈あらあら~、炭治郎くんらしいわね、ウフフ〉←琴乃
「うむ!良い心がけだ!」
煉獄は喜んでいるようだ、他の柱たちの何人かも笑い必死に堪えている。
「柱たちは当然抜きに出た才能がある、血の滲むような鍛錬で己を叩き上げ、死線を潜り、十二鬼月をも倒している。
だからこそ敬われ、優遇される・・・炭治郎も口の利き方には気を付けるように」
「はい・・・」
「それから実弥、小芭内、あまり下の子たちに意地悪をしないこと」
「「御意・・・」」
「炭治郎たちの話はこれで終わり、下がっていいよ」
「でしたら竈門くんと禰豆子さんは私の屋敷でお預かりいたしましょう」
「え?」
しのぶが手を鳴らすと隠の男女が現れてあれよあれよという間に炭治郎と禰豆子を連れて行ってしまう。
「「「・・・・・」」」
三人(+鬼一人)はただボーっと見ているしかなかった。
「霧香、琴乃、アカリ・・・君たちも下がっていいよ。
霧香は早く響凱の手当てをしないとね」
「「「御意」」」
観世水の円盤に響凱を戻す霧香。
「では、柱合会議を・・・」
「ちょ―――っと待ってくださ―――いっ!!」
炭治郎が帰って来た。
「その傷だらけの人に頭突きさせてもらいたいですっ!禰豆子を刺した分だけっ!頭突きなら隊律違反にならないはずっ・・・」
実弥に掴みかかりそうなのを追ってきた隠二人が必死に止めている。
時透が小石をぶつけて黙らせようとするとアカリが目の前に立ってくる。
「これ以上、あの子を痛めつけるのは止めてください」
「・・・・・」
アカリが壁になってしまったため時透は炭治郎を狙えなくなった。
当の炭治郎はというと琴乃に抱えあげられていた。