第16話 裁判
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「お館様、次の証明とは?」
「実弥は鬼殺隊にいる鬼が『人を襲わない』という証明が欲しい、違うかい?」
「はい、その通りでございます」
「なら、使役鬼が人を襲わないという証明も必要だ。
アカリ、琴乃、これは君たちにも関わることだから答えてほしい」
「はい」
「何でしょう?」
「使役鬼で人肉を食さなくなるのは契約を結んでからどれくらいかかるのかな?」
「おおよそ十日ほどですが・・・」
「では、霧香が任務の最中に契約を結んだ鬼はまだ人肉に反応するということだね」
「「!?」」
二人が嫌な予感がした。
「霧香、君が任務中に使役した鬼をここに呼び出ししてほしい」
「お館様・・・」
「人間の多いこの場所でその鬼が耐えられたのなら『使役鬼が人を襲わない』という証ができる」
琴乃とアカリの予感が的中した、禰豆子にしたことを今度は響凱にやらせる気なのだ。
今、不死川は腕から血を流している。人肉に名残のある響凱は反応してしまう。
「・・・・」
霧香もそれはわかっているようで迷っている。
「おい」
「!」
不死川が霧香の胸ぐらを掴む。
「お館様のご命令だ、早く鬼を出せ!俺が始末してやるよ・・・ククククッ!」
「・・・・っ」
本当にこいつは狂っている、鬼を斬ることを楽しんでいるようだ。
「実弥、霧香を放しなさい」
輝哉に言われ乱暴ながらも放す不死川。
「霧香、先ほどの言葉は君の好きなようにしてくれて構わないよ」
「・・・・わかりました。
ですがお館様、使役鬼というよりは我が一門の鬼たちが鬼殺隊や人間を襲わない、もしくは被害が出ない保証が欲しいのならば、もっと明確な手段を取らせていただきます」
「何かな?」
「一門のことは一門の私たちの手で始末をつけます」
そう言うと霧香は二人を呼んだ。
「二人ともここから庭先にいる柱まで結界を張って」
「何をする気なのよ?」
「響凱の破滅の印だけ残して使役自体を解除をさせる」
「何ですって!」
「そんなことしたら霧香は・・・」
「・・・・」
三人が言い争いをしているので焦れて来た不死川が怒鳴る。
「何を揉めている、さっさとしろ!」
「これから私の使役鬼を呼び出します、ですがその前に皆様にはここから外側へ出ていただきます」
「どういうことだ?」
「使役鬼は契約後は人肉を口にすることが出来ません、五大呪術家の研究により特別なエサをやり育てた獣の肉を与え、それを喰うことで飢餓状態を回避しています。
しかし、完全に人肉の味を忘れ、術が浸透するのに十日は期間がかかります。
その間に人を襲わないとも、主である術者を喰わないとも限りません、そのために最初の十日だけ術式に『破滅の呪印』を施しています」
「破滅の呪印だと?」
「契約より十日以内に人肉を喰らった鬼は爆散して果てるものです」
「これは私たち黒鉄家でも焔家でも同じです、五家の術師すべてが鬼と契約し使役した時に用いている呪印です」
「霧香は今ここで使役の術を破滅の呪印以外を解いて、自分を囮にするつもりです。
『使役』という枷を失くした鬼はただの鬼に戻るしかない、目の前の人間を『食物』としか見ない鬼に戻るしかない」
自分の身をもって一門の鬼たちの保証を訴えようとしているのだ、霧香はーー・・・・。
「お館様、先ほど柱の皆様が私たちの家族を殺した場合、私は鬼殺隊を辞めるとお話ししましたが・・・・私の家族が皆さまに危害を加えるようなら私が責任を取り、自害し、鬼も一緒に連れて逝きます。
それが使役した者の務め・・・主の務めです」
霧香は本気のようだ、その証拠に二人に結界を張るように伝える。
二人は手で印を組み、自分たちと霧香を空間遮断する。
「霧香さんっ!」
炭治郎は泣きそうになっている。