第16話 裁判
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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輝哉は空を見上げた。
「おはよう、みんな・・・今日はとてもいい天気だね。空は青いのかな?
顔ぶれが変わらずに半年ぶりの柱合会議を迎えられたこと嬉しく思うよ」
炭治郎は輝哉に魅入っていた、初めて見る『お館様』、炭治郎にとってとても神秘的なものだった。
しかしそう感じたのもつかの間、不死川によって地面に頭を押し付けられた。
そして傍らにいた柱たちが全員頭を下げている。
それほどこの産屋敷家輝哉という人物は大きな存在なのだ。
「お館様におかれましてもご壮健で何よりです、益々のご多幸をせつにお祈り申し上げます」
「ありがとう、実弥」
「恐れながら・・・柱合会議の前に今回の『竈門炭治郎および鬼を連れた隊士』についてご説明いただきたく存じますが、よろしいでしょうか?」
「ああ、そうだね・・・皆も驚かせてすまなかった。まずはみんなに紹介しておきたい者たちがいる」
輝哉が手を鳴らすと三人が中に入ってくる。
〈霧香さん!琴乃さん!アカリさん!〉
三人は中に入ると輝哉の少し後ろに正座をして頭を垂れる。
「この者たちは何者ですか?」
「この前の最終選別で生き残り、五大呪術家から託された剣士たちだ」
周囲がざわつく中、輝哉は三人に頭を上げるように促す。
目の前には柱が揃っている。
蛇柱・伊黒小芭内
風柱・不死川実弥
岩柱・悲鳴嶼行冥
蟲柱・胡蝶しのぶ
霞柱・時透無一郎
炎柱・煉獄杏寿郎
恋柱・甘露寺蜜璃
音柱・宇随天元
水柱・富岡義勇
以上の九名だ。
柱が全て揃った姿は爽快である。
「改めて紹介しておこう。
権現門黒鉄家の琴乃、波流門海野家の霧香、炎羅門焔家のアカリだ。
みんなも知っての通り、私の家と五大呪術家一門は鎌倉時代から協定を結び、現在に至るまで鬼と闘っている。
鬼殺隊の中では残念ながら剣士として活動している者は少ない、それでも彼らの能力が私たちにもたらしてくれるものは今や欠かせないものとなっている」
五大呪術家のことは入隊の際に育手や先輩隊員に聞いて知っている、とはいってもほんの一部のことだ。
「本格的な鬼狩りは彼らが主体の別の組織が行っている、任務の中でみんなも目にしたことがあるだろう」
確かに援護の要請の際に目にしたことがある。
五家の主力部隊の鳳凰(ほうおう)、水龍(すいりゅう)、銀虎(ぎんこ)、山亀(さんき)、木蛇(もくじゃ)のことだ。
彼らの使う陰陽術は自分たちの呼吸とはまた違い、使い勝手が効くためとても助かっているのだ。
そしてその中でも彼らの使う式神は鬼たちとも直に体を張って戦うことができたので今までは『有力な戦力』として見ていた。
だが、式神は使役鬼だったのだ。
鬼同士なら互角に渡り合うことも可能であろう。
「その能力とは『使役鬼』も同じこと」
「では『式神』と言われていたあの者たちは皆、『鬼』だったということで相違ございませんか?」
「そうだね、彼らが主に戦闘で連れていた『式神』たちは『鬼』だった。
協定によって私も先代たちもそれを容認していた。そしてみんなにも認めてほしいと思っているよ」
しばらく沈黙が続くが悲鳴嶼が数珠を鳴らして涙を流す。
「ああ・・・たとえお館様の願いであっても私は承知しかねる」
「俺も派手に反対する、鬼を連れた鬼殺隊員など認められない」
「わ、私は・・・お館様の望むままに従いますっ!」
「僕はどちらでも・・・すぐに忘れるので」
「信用しない、信用しない、そもそも鬼は大嫌いだ」
「心より尊敬するお館様であるが理解出来ぬお考えだ!全力で反対する!」
各々反応は違うようだ、輝哉が認めているのであれば己も認めるという考えの者。
『鬼は鬼、敵であるため共に戦うなどあり得ない』という考え方の者・・・意見が二つに分かれる。
中でも不死川は強く反発する。
「『鬼を滅殺してこその鬼殺隊』、竈門、富岡、および五大呪術家の鬼を使用していた者達への処罰を願います」
「実弥・・・『使役鬼のことを詮議しない』ということは協定で既に決められていることなんだよ」
「なっ!どういうことです!?」
輝哉の言葉に不死川や他の柱も驚いているようだ。
輝哉の傍らにいる娘たちが協定の際の血判書と帳面を持っている。
「これは鎌倉時代、産屋敷家当時の主と五大呪術家初代の五家の当主たちが取り決めた約定の血判書とそれを記した帳面だ。
その中の一つとして『使役鬼のことに詮議は無用』とある」
「何故です!?鬼狩りをしていた者が何故鬼を使うのですか!」
「鬼の事は鬼が一番わかっているからだよ、彼女たちの先祖の初代たちは人間と鬼の間に生まれた者達だ」
更にざわつく柱たち。