第16話 裁判
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「困ったな、これは私が上手く立ち回らなければいけないね・・・私の可愛い剣士(子供)たちがいなくなっては悲しいからね」
輝哉はそう言うと立ち上がった。
「さあ、皆が待っている。ついておいで」
娘たちに手を引かれて部屋を出る、三人も後に続いた。
――――――――――――――――
輝哉と三人が柱と炭治郎の待つ庭に面している襖を開けようとした時、外から笑い声が聞こえた。
「おいおい、何だか面白いことになってるな・・・。
鬼を連れている馬鹿隊員っていうのはソイツかい?」
「この声は・・・実弥だね」
声の主に輝哉は『実弥』と言った。
三人も柱の名前は聞いている、輝哉の言った『実弥』というのは風柱・不死川実弥のことだろう。
とても荒々しい性格の柱だと聞いている。
「困ります、不死川様!箱をお放しください!」
陰の者が不死川を止めているようだ。
「不死川さん、勝手なことをしないでください」
この声には霧香が聞き覚えがあった。
禰豆子を斬りにきたあの女性だ、彼女は蟲柱・胡蝶しのぶ。
優しい印象のある一方で鬼の特性を見抜き、最適な毒を使って仕留める実力者だ。
「鬼が何だって?坊主・・・鬼殺隊のために人を守って戦える?」
『坊主』というのは炭治郎に向けての言葉だろう、おそらく拘束されたまま尋問されているのだろう。
「そんなことはな・・・」
チャキ・・・
「「「!」」」
刀を抜く音がした。
「ありえねぇんだよ」
ズシャッ!
何かを刺し貫く音と鼻につく血の匂い・・・、間違いない。
不死川という柱は禰豆子の入った箱を持ち出し、自分の刀で刺し貫いたのだ。
「!」
霧香が飛び出そうとするのを琴乃が止める。
「今は行ってはいけない」
「つっ・・・」
アカリも霧香の前に立ちふさがっている。
二人が乗り込まないのは輝哉が動かないからだ、止めるつもりならもう襖を開けているはずだ。
「俺の妹を傷つけるヤツは柱だろうが何だろうが許さないッ!!」
炭治郎の怒声がこちらまで響いてくる。
「やめろ!もうすぐお館様がいらっしゃるぞ!」
声からしてあの時、霧香たちを庇ってくれた男だろう。不死川の行動を諫める。
しかし次の瞬間・・・
ゴツッ!!
「「「!」」」
「・・・・・・」
鈍い音が響いた。
〈炭治郎・・・頭突きしたな〉
霧香は直感した、まあ拘束されているので自由には動けないだろう。
〈でも、柱相手に頭突きって・・・〉
琴乃やアカリを見ると二人も音でおおよその見当はついたようだ。
「てめぇ・・・」
頭突きをされて怒った不死川の声が低くなる。
「善良な鬼と悪い鬼との区別がつかないなら柱なんか辞めてしまえ!!」
「つっ・・・ぶっ殺してやる!」
刀を拾い上げた音がする。
「そろそろ入ろうか」
「「「・・・・」」」
輝哉が娘たちに開けるように伝える。
「「お館様のおなりでございます」」
輝哉が現れたことで場が静かになる。
「よく来たね、私の可愛い剣士(子供)たち」
輝哉は三人に襖の陰で待機するように言うとまずは自分だけ中に入った。