第15話 隊律違反
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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〈この人、速い〉
胡蝶しのぶが言っていたもう一人の追手、栗花落カナヲは霧香の体捌きに驚いていた。
自分も花柱の継子として鍛えられ、剣はもちろん体術にも自信はある。
でも霧香は自分と同じくらい剣の技術も体術の才覚がある。
しかし驚いてばかりもいられない、自分には禰豆子を・・・『鬼を狩る』という任務がある。
いつまでも霧香と打ち合っているわけにはいかない。
カナヲは再び逃げている禰豆子の間合いに入り、斬ろうとするがその度に霧香に邪魔をされる。
二人の攻防は繰り返し繰り返し続けられた。
――――――――――――――――
「富岡さん・・・聞いてますか?富岡さん」
一方、しのぶは義勇によって身動きが取れなくなっていた。
「鬼を斬りに行くための私の攻撃は正当な理由ですから違反にはならないと思いますけど・・・富岡さんの『コレ』は隊律違反です、『鬼殺の妨害』ですからね、どういうつもりなんですか?」
義勇の片腕で手を掴まれ刀が抜けず、もう片腕によって圧迫と前はいわないが首を抑えつけられているしのぶ、理由も聞かされずにここまでされるのは正直、理不尽だ。
「これは最後通告です、理由くらい仰ったらどうですか?」
「・・・・・」
「何とか仰ったらどうですか?」
しのぶの額に青筋が浮いている。
「あれは確か、二年前のこと・・・」
「そんなところから長々と話されても困りますよ、嫌がらせでしょうか?
それとも『嫌われている』と言ったこと怒ってます?」
「!」
図星を突かれたので義勇の力が少し緩んだ、その隙をしのぶは見逃さなかった。
履物に仕込んだ刃を出して義勇に蹴りかかる。
そこへ――・・・・
「伝令!伝令!カアァ―――!」
「「!」」
鎹鴉の声に二人の動きがピタリと止まった。
「本部ヨリ伝令アリ!炭治郎、禰豆子、両名ヲ拘束!本部ニ連レ帰ルベシ!
炭治郎、及ビ鬼ノ禰豆子ヲ拘束シ、本部ヘ連レ帰レ!」
「炭治郎、市松模様ノ羽織!額に傷アリ!竹ヲ噛ンダ鬼、禰豆子!連レ帰レ!」
「「マタ、華陽隊ハ至急本部ニ集結スベシ!華陽隊、海野霧香、黒鉄琴乃、焔アカリは至急本部ヘ集結スベシ!」」
「どうやらここは助かったというべきか・・・」
本部からの伝令では輝哉からの命だろう、なら簡単に禰豆子は殺されないはずだ。
「・・・・」
「逃げる心配ならしなくていいよ、『隠(かくし)』の人が来たら私も一緒に本部に向かうから」
那田蜘蛛山での任務はこれで幕を閉じた訳だが、何やら雲行きの妖しい方に話が進んでいきそうである。
続く