第13話 家族
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
霧香と別れた炭治郎たちは森の奥で人形を操っていた女鬼を見つけた。
本体なので苦戦を強いられると思ったが、意外にも鬼の方は全く抵抗しなかった。
炭治郎は『水の呼吸・伍の型・干天の慈雨』で頸を斬り落とした。
『干天の慈雨』は鬼が自ら頸を差し出してきた時にのみに使用する技、せめて苦しみが少ないように一撃で倒す。
斬られた鬼は痛みも感じず、まるで優しい雨にうたれているような感覚に陥るという・・・、水の呼吸の中で鬼への慈愛を感じさせるものだ。
「十二鬼月がいるわ・・気を付けて・・」
女鬼はその言葉を残して塵と化した。
「やったわね、炭治郎くん」
「はい!場所を突き止めてくれた伊之助やあの人形を引き受けてくれた霧香たちのおかげです!」
日輪刀を鞘に戻した炭治郎がニッコリ笑う、その時、遠くで雷が落ちた。
「今・・・雷の音がした」
「ええ、したわね」
「ああ?雷だ?俺には何も聞こえないぜ?」
「雷雲の匂いはしないけど・・・駄目だ、刺激臭が強くてわからない」
「ええ、私もよ・・・でももし自然現象でないのだとしたら善逸くんが森に入ったのかもしれないわね」
「善逸が?」
「ええ、彼は『雷の呼吸』の使い手でしょ?もしかしたら鬼に遭遇して闘っているのかも・・・」
「あの弱虫野郎がか?」
「可能性の話よ・・・それに、この山にいる鬼は『二人』ではないようだしね」
「「!」」
琴乃が二人の背後を指したので振り返ると一人の少女がいる、蜘蛛の糸の上を歩いていた少年や先ほど倒した女鬼とはまた別の鬼だ。
「まだいやがったのか!よっし!!俺様が狩ってやるぜ!!」
「いいや、伊之助は戻って」
「はああ―――ん!?」
向かおうとする伊之助の肩を掴んで『帰れ』発言をする炭治郎。
「何でだよ!?死ねよ!」
「だって怪我がひどいから」
「俺は怪我してねぇ!」
〈〈ええ――・・・〉〉
ここまで来るのにいろいろされてるのに・・・、しかもあの首なし人形に肘鉄をくらっている。
当たった所は赤黒くなっている、おそらく骨にもヒビが入っているだろう。
それでも『怪我してない』とは良く言えたものだ。
「二人とも、鬼が逃げる」
「!」
「逃がすか、コラァ!!」
「お父さん!」
ドンッ!
鬼の少女が叫ぶと上から大きなものが降って来た。
「「「!?」」」
「俺の家族に・・・近づくな!!」
それは蜘蛛の顔をした男の鬼だ。
男鬼は拳を握り、殴りかかってくる。三人は避けて各々間合いを取った。
「水の呼吸・弐の型――・・・『水車』!」
炭治郎が鬼に斬りかかるが刃が通らない、反対に殴られそうになるのを伊之助が自身の二刀で止めるがこちらも通らない。
「硬い!コイツ、さっきの首なし人形よりも硬えええ!!」
そうこうしているうちに男鬼に腕を放り投げられる二人。
「うわっ!」
「だあっ!?」
近くを流れている川に叩きつけられるかと思われたが、琴乃が肩手でそれぞれを受けとめた。
「あ、ありがとうございます・・・琴乃さん」
「いいえ、お安い御用よ」
「あいつ、型を使っても斬れません・・・どうすれば・・・」
「そうね~」
「俺の家族にっ・・・近づくなあァァ―――っ!!」
男鬼はまた拳を振り上げ突進してくる。
「・・・・」
「なっ・・・!」
振り下ろされた拳を琴乃が受けとめる。
「まあまあ・・・少し、落ち着きなさいな~」
「っ!グアアアアァァ!!」
バキャッ!!
自分よりも遥かに大きい体格の男鬼を琴乃は投げ飛ばしてしまう、男鬼は背中から太い木にぶち当たる。