第12話 那田蜘蛛山
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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三人が走って行ったのを見届けた霧香は日輪刀を抜いて響凱の傍による。
「いくよ、響凱」
「おう!『使役・鬼術――・・・破鼓(はつづみ)』!」
ポンッ!
響凱が鼓を鳴らすと爪の斬撃が放たれる。
ビュンッ!
しかし、首なしの人形は避けてしまう。
「!」
「図体は大きいのに速い!」
しかも周りには蜘蛛が集まってきている。
「フン・・・」
ポンポンッ!
響凱が鼓を鳴らすと蜘蛛たちが散った。
「霧香、小生があいつの動きを止める!上から狙え!!正面右肩から斜めに体を斬れ!」
「わかった!」
首なし人形は突っ込んでくる。
「『鬼血術・高速鼓打ち』!!」
ポンッポンッポンッポンッカンッ、ポンッポンッカンッ―――――・・・
連打すると爪の斬撃が幾重も放たれる。
首なし人形もそれを避けていくが右足、左足と避けるのが間に合わな方部分から切り落とされていく。
「狙え!霧香!」
足を失くし後ろによろめく首なし人形。
〈全集中・・・〉
響凱の背中を借りて飛び上がる霧香。
「雪の呼吸・陸の型―――・・・『なだれ』!!」
ザンッ――
狙い通り、右肩から斜め斬り落とした。
首なし人形はただの骸として消えていく。
響凱は朽ちていく骸をただ見ていた、今まで骸など散々見てきたのに・・・。
人間の骸も・・・同族の骸も・・・。
だが、何故だろうか――・・・骸が悲しく見える、虚しく見える。
死んでも尚、仲間に利用される・・・どんなものだろうか・・・。
だが、小生には関係ないことだ。
「響凱」
「っ・・・」
鞘に刀を収めた霧香が微笑みかけてくる。
「お疲れ様――、ありがとう」
ああ・・・小生はお前のその声が聞ければいい、もう昔の小生ではない。
霧香、小生は使役鬼である限りお前と共にあろう・・・お前が命尽きるまで。
――――――――――――――――
一方で産屋敷家には鎹鴉による知らせが来ていた。
「そうか、よく頑張って戻ったね・・・。しかし私の剣士たちは殆どやられてしまったのか―――、そこには十二鬼月がいるかもしれないね。柱を行かせなくてはならないようだ・・・義勇、しのぶ、頼めるかい?」
「「御意」」
当主の輝哉の後ろで控えている男女が礼をする。
「人も鬼もみんな仲良くすればいいのに・・・富岡さんもそう思いませんか?」
「無理だな鬼が人を食らう限りは――」
鬼殺隊の本部が動いた。
続く