第12話 那田蜘蛛山
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「お前ら・・・僕たち家族の静かな暮らしを邪魔するなよ」
見上げると白い少年が浮いていた。
「ハハハッ!さっそく本体のお出ましか!!」
「お前らなんて、すぐに母さんが殺すから」
「しゃらくせぇ!!オラァ!!」
伊之助が日輪刀を抜いて飛びかかるが少し手前で落ちてしまう、白い少年はそのまま去ってしまう。
「ちくしょうッ!テメーッ!!勝負しやがれ!!何のために出てきたんだ、ゴラッ!?」
「やめろ、伊之助!たぶん、あの子供は糸で操っている本体じゃない!さっきから刺激臭がするんだ、鼻が曲がりそうな・・・・ひどい臭いだ!
本体はそっちにいる!でも、このままじゃ・・・!」
「あーあーあー!!わかったつうの!その鬼の居場所が分かればいいんだろうっ!静かにしろ、デコ太郎がっ!」
日輪刀を地面に突き刺し、呼吸を整える伊之助。
「獣の呼吸・漆の型―――・・・『空間識覚(くうかんしきかく)』!」
荒れ山で育った伊之助の触覚は優れている、我流の呼吸法によって研ぎ澄まされた触覚は集中することにより空気の微かな揺らぎも感知し、触れていないものでも捉えられる!
「見つけたぜ・・・そこかァ!!」
「誰にも邪魔はさせない、僕たちは家族五人で幸せに暮らすんだ、僕たちの絆は誰にも切れない」
白い少年は手であやとりをしながら月を眺めている。
――――――――――――――――
「はあ~・・・」
その頃の善逸は一人寂しくため息をついていた。
「俺、嫌われてるのかな・・・?そりゃあアカリには嫌われてるだろうけど。
炭治郎や霧香さんたちまで・・・普通置いてくか?仲間を道端に・・・説得しない?仲間ならさ~・・・説得してくれるなら俺だって行くからね・・・」
チュンチュン!
「?」
見ると近くに鎹雀のチュン太郎がいる。
「チュンチュン!チュンチュン!(いじけてもしかたないよ!早く仲間を助けに行かなくちゃ!)」
「いいな、お前は気楽で・・・何にもわからないよね、人間のことなんて」
「つっ!!(鳥語伝わらずショック!)」
ミチイッ!!
鳥語が伝わらなかった腹いせか、善逸のなよなよさに腹が立ったのか手の甲を嘴でつついた。
「イデデデデッ!!
お前っ!可愛くないよ、そういうとこ!!ほんとにさ!!もう全然可愛くないっ!!
鬼の禰豆子ちゃんや霧香さんや琴乃さんはあんなに可愛いのに!!雀のお前が狂暴じゃ・・・って、ああ―――――――っ!!」
そこまで言って善逸はあることを思い出した。
〈炭治郎!!禰豆子ちゃん、持ってったァ!!〉
そう、件の鬼の禰豆子は炭治郎が背負っている木箱の中にいる。
ということは炭治郎が現場に向かったということは当然、禰豆子も一緒だということで・・・。
「何で俺の大切な禰豆子ちゃん持ってってんだぁ―――!!!とんでもねぇ炭治郎だ!!
危ないトコ連れてくな!女の子を!!馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿!!」
今までの落ち込み具合が嘘のように『ドヒュン』と駆け出した善逸。
「禰豆子ちゃあん!!!」
――――――――――――――――
「見つけたわ!!霧香、伊之助くんが本体を居場所を!!」
「!」
「行って、霧香」
「アカリ?」
燕薇を隣りに戻して日輪刀を抜いたアカリ。
「ここは私一人でどうにかなるわ、アンタたちが本体斬って帰って来るまで、こっちも糸も蜘蛛も焼き殺してやるわ!」
「で、でも・・・」
「大丈夫だ、俺もいる!」
アカリ一人を残して行くのが躊躇われた時、声をかけた隊員がアカリの隣りに立つ。
「えーっと・・・」
「俺は村田だ、これでもお前らの先輩、死にはしないさ!」
「何カッコつけてんだ、この小便漏らしが!」
「誰が『小便漏らし』だ!!このクソ猪!!テメェに話しかけてねぇわ!黙っとけ!!
情けないところを見せたが俺も鬼殺隊の剣士だ!!何とかする!!早く行ってくれ!
本体の鬼の近くにはもっと強力に操られている者もいるはずだ!早く解放してやってくれ!!」
「・・・・・」
琴乃たちに視線を向けると頷かれる。
「わかりました・・・気を付けて!」
「待て!まずアイツを一発殴らせろ!!」
村田にかかっていこうとした伊之助を琴乃が掴んで連れて行く。