第12話 那田蜘蛛山
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「た・・助けて・・・」
「隊服・・・」
「先に森に入った鬼殺隊員ね」
「大丈夫ですか!?どうしたんです!?」
炭治郎が駆け寄ると倒れた隊員の体が急に空中に浮かび上がった。
「つっ!?」
「アアアア・・・繋がっていた、俺にも!」
隊員は森の奥に引っ張られていく。
「助けてくれ―――っ!!」
「行きましょう・・・俺が先に行きます」
「いいや!俺が先に行くぜ!お前らはガクガク震えながら後ろからついてきな!
うおおおおおッ!!腹が減るぜェ―――っ!!」
伊之助が走り出したので続けて追いかける四人。
「『腕が鳴る』だろ~~・・・」
善逸がしゃがみ込んだままツッコんだ。
―――――――――――――――
隊員を追って森の奥へ入った五人。
「チッ!蜘蛛の巣だらけじゃねーか!!邪魔くせぇ!!」
伊之助がイラつきながら体に着いた蜘蛛の巣を振り払う。
「伊之助」
「何の用だ!」
「ありがとう、伊之助が一緒に来ると言ってくれてとても心強かった」
「・・・・・」
「俺はこの山の中から来る捻じれたような禍々しい匂いに少し体が竦んでいたんだ・・・・だから、伊之助の言葉に勇気づけられたんだ。ありがとう」
炭治郎に言われて伊之助は身体の奥から温かく感じるものがあった、何かはわからない。
藤の花の屋敷でもあの老婆が自分の服が破れているから繕うまで別の着物を用意してくれた。
その時も、胸の奥底からホワホワとした温かい気持ちになったのだ。
「二人とも」
「「っ!」」
霧香に声をかけられて緊張した空気が戻る。
「隊員がいる、さっきの人とは別の人だ」
霧香が静かに近づいて肩を叩く。
「つっ!?」
隊服を着た彼は驚いてこちらを振り返る。
「応援に来ました、華陽隊の海野霧香、黒鉄琴乃、焔アカリです。
彼らは竈門炭治郎と嘴平伊之助、階級は癸です」
「み、癸・・・!?」
階級を聞いた途端、顔色がさらに悪くなる。
「何で『柱』じゃないんだ!『癸』なんて何人来ても意味がない!」
そう言った途端、彼は殴られた。
「うるせぇ!意味のあるなしで言ったらお前の存在自体意味がねぇんだよ!
さっさと状況を説明しやがれ、弱味噌が!!」
先輩隊員の彼の髪を掴みながら揺さ振る伊之助。
「は~い、伊之助く~ん?仲間に乱暴は駄目よ~?」
「むうっ!?」
琴乃に片手で掴み上げられる伊之助。
「すみません、でも伊之助くんの言う通り・・・意味があるかないかはやり方次第です。状況説明をお願いします」
「・・・・鎹鴉から指令が来て十人の隊員がここに来た・・・、山に入ってしばらくしたら、隊員同士が斬り合いになったんだ・・・」
「なるほど・・・つっ!」
気配を感じて振り返るとさっきの隊員がユラユラと立っていた。
「さっきの・・・」
「・・・・・」
隊員は刀を構えて襲い掛かってくるので全員避ける。
「ウフフ・・・フフフフ・・・・。
さあ、私の可愛いお人形さんたち・・・手足がもげるまで踊り狂ってね」
森の更に奥で女性が微笑む。