第12話 那田蜘蛛山
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
禰豆子が炭治郎の妹であると話して善逸の誤解は解いたものの、その日から善逸が妙に炭治郎にヘコヘコにしてきた。
「ホント・・・女の子にだらしないわね」
「仲直り出来てよかったじゃな~い」
「変わり身早いよね、善逸くん・・・そこは感心するよ」
「カアァ―――!」
「あ、牡丹たちだ」
そこへ六人の鎹鴉が飛んでくる。
『指令!竈門炭治郎、我妻善逸、嘴平伊之助、華陽隊ニ指令!
那田蜘蛛山へ至急向カウベシ、山ニイル部隊ト合流シ鬼ヲ討伐セヨ!!』
次も同じ目的地のため六人は揃って藤の花の屋敷を出た。
「お世話になりました」
「お気をつけて・・・では切り火を・・・・」
老婆がお清めをしてくれる。
「何すんだ、ババア!!」
飛びかかろうとする伊之助を炭治郎が止めるて老婆の前に善逸が立ちはだかる。
「馬鹿じゃないの!?切り火だよ、切り火!!
『お清め』してくれてんの!!今から危険な仕事しに行くから!!」
三人の様子を呆れて見ている霧香達。
「鬼狩り様・・・どのような時でも誇り高く生きてくださいませ、ご武運を・・・」
老婆は深々と頭を下げて、いつまでも見送っていた。
「オイ、あのババアが言ったことはどういう意味だ?」
「そうだな・・・改めて聞かれると難しいな・・・『誇り高く』か。
自分の立場を理解してその立場であることが恥ずかしくない様に正しく振る舞う事かな。
それからお婆さんは俺たちの無事を祈ってくれているんだよ」
「その立場って何だ?恥ずかしくないってどういうことだ?正しい振る舞いって具体的にはどうするんだ?何でババアが俺たちの無事を祈るんだよ?」
「・・・・・」
伊之助の質問はどんどん加速する。
答えることに困った炭治郎はそそくさと走って行ってしまう。
「あ!オイ!」
「伊之助くん」
「あ?」
横を走っていた霧香が話しかける。
「いつかわかるよ、人に聞くんじゃなくて自分で感じた方が早い」
「『感じる』?」
「そう、さあ、この話はお終い!炭治郎に置いて行かれるよ!」
華陽隊も加速する。
「あっ!待てよコラッ!」
「置いてかないでよォ~!!」
伊之助と善逸も後を追った。
――――――――――――――――
「待って!!ちょっと待ってくれないか!」
目的地の那田蜘蛛山を前にして善逸が声を荒げた。
「どうしたの?善逸くん」
「怖いんです!!目的地が近づいて来てとても怖いんです!!」
しゃがみ込む善逸。
「「「・・・・・(またか)」」」
「何座ってんだ、こいつ・・・気持ち悪い奴だな」
「お前に言われたくねーよ!猪頭!!」
「善逸くん、任務なんだから行かないと・・・」
「放っておきなさいよ、琴乃!そんな腰抜け来られても迷惑よ!」
「ひどい!言っておくけど俺が変なんじゃないからね!!俺は『普通』でそっちが『異常』なの!!」
「こっちが『普通』でアンタが『異常』よ!」
「恐怖に対して怖がって何が悪い!?」
悪くはない・・・悪くはないが、自分たちは鬼殺隊だ。
『鬼を狩れ』と指令が下れば討伐しなければいけない。
「やってられないわ、行くわよ!」
アカリは霧香と琴乃の手を掴んで行ってしまった。
「あ!待ってください!」
「俺も行くぜ!!」
三人を追いかけていく炭治郎と伊之助、しばらく行くと血の匂いがして足を止めた五人。
「誰かいる」
森の暗闇に目が慣れてくると道の少し先に人が倒れている。
倒れている人がこちらに気付いて手を伸ばしてくる。