第11話 命より大事なもの
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「ん・・・?」
善逸が目を覚ました。
「正一くん・・?琴乃さん・・・アカリ・・・?」
視線だけを動かして自分を覗き込んでいる面々を確認する善逸。
「大丈夫ですか・・・?」
「何があったの・・・?」
「部屋が変わった時の勢いで外に飛ばされたみたいです、二階の窓から落ちました」
「そうだっけ?」
「きみは正一くんを庇ったはいいけど受け身が取れなくて気絶したのよ」
「ハハハ・・・そうなんですね、でも正一くん、何でそんなに泣いてるの?」
言いながら頭に触れてみると濡れる感触がする、目視するとベッタリと掌に血がついている。
「なるほどね!?俺が頭から落ちてんのね!?」
「やっぱり打ち付けてたのね~、とりあえず落ち着きなさい、止血しないと死んじゃうわよ~」
手ぬぐいを取り出して善逸の頭を抑えようとした琴乃だが・・・。
「猪突猛進!猪突猛進!!」
屋敷の戸を派手に破壊して猪男が現れた。
「ギャアアア!!出たァ――――ッ!?」
「い、猪?」
「善逸くんの知り合いかしら?」
「違います!全然ッ知りませーんっ!!」
もはや半泣き状態の善逸。
「アハハハハハハ!!鬼の気配がするぜ!!」
猪男が周囲を探る。
「あ!声で思い出した!今回の最終選別の合格者です、あいつ!!」
「あら?最終選別の会場にはいなかったわよ?」
「誰よりも早く入山して、誰よりも早く下山したせっかち野郎だったんです!」
納得がいった琴乃とアカリ、自分たちよりすることしてれば知らないわけだ。
「見つけたぞオオォォ!!」
猪男が炭治郎の背負っていた箱を見つけて飛びかかろうとする。
「待って、それは――・・・っ!」
琴乃の制止よりも善逸の動きの方が速かった。
「やめろ―――――――――――――っ!!」
なんと猪男から箱を庇っている。
「善逸・・・」
アカリも驚いている。
「この箱に手出しはさせない!炭治郎の大事なものだ!」
「オイオイ、何言ってんだ?その中には鬼がいるぞォ、わからねぇのか?」
「そんなこと最初からわかってる!!」
「「!!」」
善逸の言葉に琴乃とアカリは驚いた、二人も匂いで炭治郎が鬼を連れているのは知っていた、しかしそれには事情があるのだろうと思い、触れずにいたのだ。
「そんなの知ってたよ・・・鬼の音は人間の音とは全く違うから」
「ああ?」
「でも、炭治郎からは泣きたくなるような優しい音がする、今まで聞いたこともないくらい優しい音だ。
鬼殺隊でありながら鬼を連れているの必ず事情があるはずだ・・・・俺はそれが納得できる事情だって信じてる!
だから俺が直接炭治郎に話を聞く!お前は引っ込んでろ!」
善逸は箱に覆いかぶさり、しがみつく。
「威勢のいいこと言ったくせに刀も抜かねぇ愚図が!!同じ鬼殺隊なら戦ってみせろよ!!」
猪男が善逸を蹴る、だが善逸は放そうとしない。
「つっ・・・!この箱に手出しはさせないっ!!」
「チッ・・・この、邪魔なんだよ!!早くどきやがれ!!」
猪男はより強く蹴りを入れてくる、しかし離れるどころか箱を掴む力が強くなる。
「ゼエー・・ハアー・・・もういいぜ、お前ごと串刺しにしてやる!!」
そう言って猪男が刀を振り上げた瞬間・・・。
「やめろ―――っ!!」
炭治郎が突っ込んできて猪男を殴り飛ばした。
琴乃とアカリが屋敷の方を見ると清を背負った霧香と横にてる子が立っている。