第85話 因果
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「『人の想いが永遠であり、不滅』だと・・・・下らぬな、お前たちの話は辟易する」
「いいや・・・この千年間、鬼殺隊は滅ばなかった。
可哀想な子供たちは大勢死んでしまったけれど決して無くならなかった、その事実は今、君が『くだらない』と言った。
でもね・・・人の想いが永遠であり不滅であることは証明されている。
『大切な人の命を奪った者を許さない』という想い、『望まぬ者を人ならざる者に変えてしまった者を許さない』という想い。
無惨、君は『誰にも許されていない』、この千年間、一度たりともね。
そして君は何度も何度も虎の尾を踏み、龍の逆鱗に触れている、本来ならばずっと眠り続けていたはずの龍や虎を君は起こしてしまったんだよ。
彼らはずっと君を睨んでいるよ、絶対に逃がすまいとね」
「それは我ら五大呪術家たちに対しても同じことじゃ、無惨よ。
我らの一族の竜虎も怒り狂うておるぞ、主の喉元に喰らいつこうと牙を研いでいる」
髭を撫でながら鉄斎も笑っている。
「ここで私たちを殺したところで鬼殺隊や五大呪術家は痛くも痒くもない、私たちはそれほど重要ではないんだよ。
君には理解ができないだろうね・・・無惨・・・、何故なら君が死ねば全ての悪鬼が滅びるのだから」
「・・・・・」
無惨の一瞬の揺らぎを輝哉は見逃さなかった、おそらく当たりだろう。輝哉は『ふう・・・』と息をついた。
「よかった・・・君に言いたいことが言えた。
ああ・・・それから最期にもう一つだけ、さっき『私たちはそれほど重要ではない』と言ったけれど、私たちの死が無意味ということじゃない。
幸運にも私たちは『可愛い子供たち』に慕ってもらっている。
つまり私たちの死はあの子たちの士気を十分に上げてくれることになる・・・」
輝哉が一息ついたあたりからコツコツと屋敷に歩を進めていた無惨。
「話は終わりか?」
「ああ・・・もういいよ。ありがとう、無惨」
その言葉の後だ、無惨は血管の浮き出ている手を輝哉に向かって振り下ろした。
ブシャッ!!
「何っ・・・!」
その攻撃を喰らったのは音羽だった。
「今更、産屋敷を庇うか?愚かな・・・」
「いいや・・・」
「・・・・」
「これは戦いの火蓋の序盤に過ぎない・・・お前を倒すためのな」
「ふん・・・・」
無惨はそのまま音羽を取り込もうと腕を肉片に変えた。
「お前は能力的に興味が湧いたから鬼に変えた、ならばあの並外れた能力を役立たせてもらおう」
「ああ・・・役立たせてやるさ、だがお前のためではない。椛様のためだ」
気づけば椛の姿がない。
「鬼舞辻無惨」
「!」
何と音羽の口から椛の声が聞こえた。
「私から一つお前に予言をしてあげます、これは実現することです。決して逃れられはしない」
「予言だと?」
「『お前は三つの秘策と一つの魂に倒され、地獄に堕ちる』」
「三つの秘策と一つの魂だと?」
「ええ、お前が死ぬ間に体験することは三つの秘策と一つの魂によってなされるもの。地獄に堕ちるまで苦しむといい」
「!?」
すると音羽が血まみれのまま鬼舞辻に掴みかかった。
「肉片で体を穴だらけにした分、俺の血を相当吸い込んだな・・・せいぜい、苦しむことだ・・・無惨!」
「鉄斎殿!」
「うむ!」
鉄斎、瀬津寿、安岐が印を組んだ。それは結界となり屋敷を覆う。
「火津地様」
「始まったか・・・」
焔家で一族と共に陣の中で待機していた火津地に術を通して三人の合図が伝わった。
「やるぞ!皆の者、抜かりなく!」
『はっ!』
焔家の陣内にいた者が印を組んであるものに気を送り込んだ。
ボゴオオォォン!!
産屋敷家から赤い光が溢れ、屋敷は忽ち爆撃に呑み込まれた。
無限城編へ続く