間章 それぞれの時間・時透無一郎
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「こ、こ・・・恋仲にみたいに見えるって言ってんでしょうがっ////」
「僕はそれでもいいけど?」
ケロッと言ってしまう無一郎。
「あ、あのねっ!////」
「というか、もう火津地様にはそういう風に言ってあるよ」
「なっ!!?」
これはもう周囲から固めることをしているのではなかろうかと思ってしまう。
「アカリ、僕はね・・・君の事本当に大好きなんだよ。
最初はうるさいし、騒がずにはあられないのかなって思ってたけど・・・」
「アンタねっ・・・(怒)」
告白をされているはずなのになぜか貶されてる感が出てくる。
「話は最後まで聞く。
僕はね、君のその表情がコロコロ変わる所が『可愛いな』って思うようになったんだよ。
あとはあれが一番効いたかな、霧香が無限列車の任務で死にそうになった時、無事に命を取り留めて復帰に向けて療養してた時、君と組手をしてた時があっただろ?」
蝶屋敷でのアカリと霧香の組手の事だろう。
「その時、僕は煉獄さんが好きなのは霧香で君じゃないって伝えたよね、君はそれを知って怒った。そして僕を引っ叩いた」
「・・・・・(汗)」
今まで杏寿郎が好きだった気持ちを否定されて、ついカッとなって叩いてしまったことを思い出したアカリ。
今でこそそんなに感情的にはならないものの、あの時の自分には『落ち着け』と喝を入れてやりたいくらいだ。
「鬼によっての犠牲を一人でも多く減らしたいことの他に自分の大切な人のために力になりたいという想いは当時の記憶を失くしていた僕にはわからなかった。
もちろんそれは言い訳に過ぎないけれど・・・好きな子が出来た今ならわかるよ。想いを否定されるのはとても辛いし、悲しいことだって・・・」
「・・・・・・」
「だからそのことに気付かせてくれたアカリに僕は感謝しているし、君の表情の変化を見て好きになったんだ。
無邪気に笑うところも、一生懸命に戦うところも、仲間思いなところも、不器用だけど可愛いところも・・・全部ね」
「・・・・言ってて恥ずかしくないの?」
「全然、好きな人のことだからね」
「・・・・・」
「それで?君は?」
「え?」
「僕のこと、どう思ってる?」
急に真面目な顔になる無一郎。
「ど、どうって・・・」
アカリは正直、わからないのだ。
刀鍛冶の里のこともあって彼との距離は短くなった気もする、喜ばしいことだがそれは仲間としてか異性としてなのかはわからない。
でも気づいたことはある、最近は杏寿郎に対して考えても、直接会っても以前のように情熱的にはならなくなった。
冷めたわけではない、会えると嬉しいし、良く話すし、笑い合ったりもする。だがそれは『好きな人』というよりは『良き仲間』という感覚に近いのだ。
杏寿郎と霧香が婚約したことを聞いてからは少しもやつきもあったりはしたが二人が幸せそうな姿を見て自然にその感情は無くなっていったのだ。
「まだ・・・はっきりとはわからないわ」
「うん」
「煉獄様のことは以前のように感じることはなくなったけれど、かといってあなたをそういう風にみるようになったかというのは違う気がするの」
「うん」
「だから・・・ごめんなさい、今はまだ答えられないわ」
「うん・・・いいよ、僕は待つから。
僕は君を縛りたいわけじゃないし、火津地様に言ったのもあくまで『僕自身が君を好いている』ってことだから君の気持ちは君のものだから、確信したら返事をくれればいい」
「ええ、わかったわ」
そこで二人は一旦茶を飲んで喉を潤した。