間章 それぞれの時間・時透無一郎
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「アカリ、待ってたよ!」
「・・・・」
アカリは実家にいた、時刻は夜だ。
そしてそこには先に到着したと思われる無一郎の姿があった。
「ごめんなさい、急に呼んで・・・」
「ううん!何言ってるの?僕はとても嬉しかったよ、君に会うこの時間のために今日一日頑張ってたようなものだもの!」
「~~~っ////」
まるで仕事終わりの恋人の会話である。
「あら、お熱いわね~!」
「っ!姉様!」
お茶を運んできたのはアカリの一番上の姉である。
「時透様、あなたが来るのを今か今かと待っていらしたのよ。あなたにゾッコンってお話だったけど本当みたいね」
「ぞ、ぞっこ・・・!?」
「はい!僕はアカリのこと大好きですから!」
「つっ!!////」
「でもこの子、思ったことズバズバ言うでしょ?大丈夫かしら?」
「全然僕は気にしてません、むしろそのはっきりさに惹かれたようなものなので」
「あらあら」
「~~~~~~っ!!////もういいでしょう!!姉様、お茶を出し終わったのなら早く下がって下さい!!」
「はいはい、ではごゆっくりね」
クスクス笑って部屋を出るアカリの姉、もう慣れっこなのだろう。
足音が遠くなっていくのを確認した後、無一郎はニコニコしながらアカリに話しかけた。
「仲良いんだね、お姉さんと」
「・・・・・別に、普通よ」
「そう?僕にはとても仲がいいように見えたよ」
そう言って湯呑に口をつける無一郎。
「・・・・・・」
「アカリ?」
「そうだとしたら、母親代わりだからかも」
「え?」
「姉様とのことがそう見えたのなら母親代わりの役目も担ってくれたからそうなのかもしれない。
私たち兄妹は母親を亡くしてる、私が五歳の時よ・・・だからもうすぐ十年になるかしら。
姉様は私と七つ違いで、でも当時は自分も子供だったのに兄様と一緒に私や下の姉様の世話をしてくれたの」
「そうなんだ」
アカリが一瞬寂しそうな顔をしたのを無一郎は見逃さなかった。
五歳と言えばまだ母親が恋しい頃だ、病なのかそれとも鬼との戦いで亡くなったのかは知らないが彼女にとって母との思い出が少ないのは寂しいのだろう。
「・・・・今日、火津地様から聞いたよ」
「何を?」
「お館様の文でアカリが柱に昇格したこと」
実はアカリが帰ってくる前に当主である火津地に無一郎は会っていた、それはアカリの文とは別に火津地からも文を貰っていたためである。
内容は『二人だけで話がしたい』というものだった、それで無一郎は夕方ごろに稽古を切り上げて焔家にやってきたというわけだ。
「お父様に・・・会ったの?!」
「うん」
「な、何で?」
「だってご挨拶しなきゃいけないでしょ?アカリと仲良くさせてもらってるんだし」
「誤解を招く言い方しないでくれる?」
「何の誤解?」
「私たちがそういう間柄みたいな言い方に聞こえるじゃないっ///」
「そういうってどういう間柄の事?」
あくまでアカリに言わせたいらしい無一郎(腹黒い)。
「どういうって・・・!それは、あのっ・・・だから~~~っ!!」
『コイツ、分かって言ってんだろ!』と体中が火照ってくるのに加えてむず痒くなってきているアカリ。