第78話 柱稽古・その1 宇随天元
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「よ~し!夕飯だ!」
陽が傾き始めた時、天元は全員いるのを確認して夕食を薦めた。もちろん用意したのは天元の妻たちだ。
「さあ、皆さん!夕飯ですよ!」
「握り飯はこっちだよ!」
「お味噌汁はこちらで~す!味も濃いめに作ってるので美味しいですよ~!!」
「須磨さん、まきをさん、雛鶴さん」
「お久しぶりです~!」
ご飯を貰いに来たのは華陽隊や千寿郎もである。
「あら!華陽隊のみなさん!」
「久しぶりだね!」
「お元気でしたか?」
「はい~!この通りです~!」
三人の嫁と華陽隊の三人は久々の対面に歓喜している。
「この子は?」
「煉獄さんの弟さんです」
「初めまして、煉獄千寿郎です」
礼儀正しく頭を下げる千寿郎。
「炭治郎くんは?」
「あの子はまだ療養中です」
「そう・・・でもあなたたちに会えてよかったわ、碌にお礼も言えなかったから私たちとても残念で――・・・」
「でも今、機会が出来てよかったよ!遊廓の時では世話になったね!」
「いろいろ助けてくれてありがとう、それから――・・・」
「「「天元様を救ってくれてありがとう!」」」
「「「(ぱちくり)」」」
千寿郎はその表情を見て気持ちがほっこりしていた、天元の嫁たちの喜びに満ちた表情は確かにそこにある。
たとえ夫が五体満足で帰って来なかったとしても生きていてくれるのなら、立って、歩いて、話して、笑って、怒って、泣いて――・・・それができるなら。
千寿郎は表には出さなかったものの復帰試験の際に散っていった二家の鬼たちのことを思い出し、空を見上げていた。
「さあ、煉獄様の弟さんもたくさん食べてくださいね!」
ポン!と手におにぎりが渡された、須磨だ。
「こんな小さい身体なのに頑張ってるのね、たくさん食べないと天元様の稽古に最後までついて来れなくなっちゃうわ、ね?」
「あ、はい!ありがとうございます!いただきます!」
「千寿郎くん、ここ空いてるよ、一緒に食べよ」
霧香が隣りの石を指した。
「はい」
「お味噌汁もあるよ、あいよ!」
「ありがとうございます」
四人にお味噌汁の入ったお椀が配られる。
「じゃあ、皆でいただきましょう!」
「あんた、酔っ払いじゃないんだから・・・」
呆れた表情で琴乃を見るアカリ。
「まあまあ、冷めちゃうといけないし、いただこうよ」
「そうですよ、アカリさん」
「フン・・・」
「それじゃあ・・・」
「「「「いただきますっ!」」」」
こうして稽古の一日目が終わったのだった、そして二日目、三日目に入り、その日の夜だった。
「よし!全員集合しろ!」
天元が稽古中の皆を集めた。
「今夜は月が見える、非常に明るい。
中には感づいていると思うが華陽隊と千寿郎は今日で俺の稽古を終えて次の場所に行く、これからこの四人と一緒に夜の山で『命を賭けて』過ごしてもらうぞ」
「命を賭けて?」
「そうだ、今から俺はお前らの命を狙う『鬼』となる。
華陽隊と千寿郎、お前らは鬼となった俺から仲間たちを守れ、そして狙われるお前らもボーっとはするなよ、お前たちも曲がりなりにも鬼殺隊の隊士だ。
その刀は飾りじゃねぇ、守られるだけの奴は『隊士』じゃねぇ、テメーの命はテメーで守れ、いいな!!」
天元は木刀を持って剣先を隊士たちに向けた。