第78話 柱稽古・その1 宇随天元
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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ついにやってきた・・・柱稽古。
第一の稽古をしてくれる柱は宇随天元、かつて遊廓で霧香たちと任務をこなした柱だ。
「霧香さーん!」
稽古の場所に向かう霧香の背後から少年の声が聞こえる、振り向くと千寿郎がこちらに駆けてくる。
「千寿郎くん!」
「お久しぶりです!!」
自分の婚約者と同じく炎のような髪色と瞳をしている少年、煉獄千寿郎。
「復帰試験突破したんだってね、おめでとう」
「はい、ありがとうございます」
軽く息を整えながらニッコリ笑う千寿郎、しかしどことなくその表情が影っていた。
「父さんか晴哉兄さんから言われた?」
「・・・・・」
その問いに身じろぎするもすぐにキリッした顔で霧香を見てきた千寿郎。
「確かにあなたに伝えて欲しいと言われたことがあります・・・でもこれは僕自身でも伝えなければならないと思っていたことなので、ちゃんと伝えます」
「何?」
「『香炉家と岩倉家の処理』は終わりました」
「・・・・そう」
霧香は千寿郎の顔を優しく見る、その顔はとても穏やかだ。
「ありがとう、千寿郎くん・・・彼らも心残りなく逝けたと思うよ」
「っ・・・」
「こらこら、本番はこれからだよ。彼らを偲ぶのは無惨を倒してから・・・ね?」
泣きそうになる千寿郎の肩に手を添える。
「それにこれから受ける柱稽古は泣く暇は与えてくれないよ、なんたってあなたのお兄さんと同じく『鬼殺隊の幹部』で十二鬼月を倒したことのある実力者なんだからね」
「・・・・っ」
「さあ、行こう」
千寿郎の手を引いて目的の場所に向かう、そして到着した場所には――。
「おそーいっっ!!遅い遅い遅い!!何してんのお前ら意味分かんねぇんだけど!!」
「!?」
そこには隊士たちに檄を飛ばし、竹刀で叩きまくる元音柱・宇随天元の姿があった。
「・・・・・」
「相変わらずの手荒さだな・・・」
千寿郎はポカーンとしている反面、『ですよね~』という顔をする霧香。
「あら、霧香!千寿郎くん!」
先に来ていたと思われる琴乃が手を振る、アカリも隣りに立っている。
「もう遅いわよ!あともう少し遅れてたら先に始めるところよ!」
「お前ら基礎体力がなさすぎんの!!走るという単純なことでこんな遅かったら上弦の鬼を倒すなんて夢のまた夢よ!」
『バシバシ!!』と竹刀を鳴らしながら叫んでいる宇随。
「ハイハイハイ!地面を舐めなくっていいから!まだ休憩じゃねぇんだよ!!もう一周行ってこい!!」
引退したとはいえ流石柱だ・・・・鬼のような厳しさである。
「宇随様」
「?」
振り向いた天元。
「おう!やっと来たか!!」
軽快に歩いて近づいてくる。
「元気そうだなお前ら!刀鍛冶の里から帰って療養していたと聞いたが治りも早くなったって?ハハハハッ!」
「(痛い痛い痛い・・・)」
激しく肩を叩かれて笑顔が引きつっている霧香。
「?」
「!」
天元は霧香の後ろにいた千寿郎に気付く。