間章 新しい家族
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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そしてここで所は変わり、五大呪術家・黒鉄家の一室。
「皆の者、集まってもらったこと感謝する」
そこには海野家現当主・晴哉を含め、先代当主の瀬津寿、その他の三家の当主たちが集まっていた。
「内容は先達て手紙で知らせた通りじゃ」
鉄斎が召集をかけた内容を話し始める。
「我が孫たちが妖の血に目覚め、痣者になった――・・・これはこの代で無惨との決着をつけよとの先祖からの言葉かもしれん。
儂は・・・その心構えで今後に向けて動こうと考えておる。皆の考えを聞きたい」
「私も同じ考えだ」
最初に同意をしたのは焔家の火津地だった。
「火津地殿に同じく」
「手前もです」
岩倉家、香炉家も頷く。
「晴哉、瀬津寿、主らはどうじゃ?」
「鉄斎殿――・・・この機に何を迷う必要がありましょうか」
先日の海野家の汚点を他の四家とも共有をしたのだ、それは海野家の決意とも同じ。
日の呼吸を使う炭治郎の出現、太陽を克服した鬼の禰豆子、そして華陽隊の変化。
これはもはや最終決戦の準備だと言っても過言ではない。
「私や父上はとうに覚悟はできております、鉄斎殿のお考えをお話しください」
晴哉の言葉に他の三家の当主が頷く。
「そうか・・・儂の杞憂だったようじゃの。では儂の考えを主らに伝えよう」
五大呪術家でも無惨との決戦に向けての備えが始められた。
そして別の所でも・・・・。
「千寿郎、瀬津寿が設けてくれたこの機会――・・・大事にするんだぞ」
「はい、父上」
「・・・・・・」
千寿郎は戦闘服を身にまとい、日輪刀を腰に挿している。それをももは心配そうに見つめていた。
「ももちゃん」
「(ピクッ!)」
胸の前で両手を握りしめていたもも、千寿郎は彼女の手をその上から握り締めた。
「大丈夫、必ず帰ってくるから。僕はみんなが鍛えてくれたこの機会と身に付いた力を出し切って、必ず生きてここに帰ってくるから」
「千寿郎くん・・・」
いつか見た杏寿郎と同じような強い眼差しをしている、彼は今までの内気な千寿郎ではないとももは確信した。
「わかった・・・千寿郎くん、私、待ってるから。それに今信じなかったらこれから耐えられないもの」
『これから』とは無惨との決戦とのことだろう、彼女も覚悟を決めなければいけない。
「コホン・・・」
「「!」」
愼寿郎の咳払いにハッとした二人は慌てて手を離した。
「千寿郎」
「は、はい・・・父上」
「お前や杏寿郎は俺のようになるんじゃないぞ」
「!」
妻の死に目に会えなかったことを悔やんでいた愼寿郎。
同時期に己の非力に絶望をしていた頃でもあり、打ちのめされた自身に最後の打撃を与えたのは瑠火の死だ。
胸の病だったが故に抗いようもなかったことだが愼寿郎は納得ができなかった。
だから酒に溺れて数年、堕落した生活を過ごしてしまった。
「俺や瑠火は互いの最期に立ち会えなかったことを後悔している。
でもお前と杏寿郎はそんな後悔は残すんじゃないぞ」
「つっ・・・・はいっ!!」
愼寿郎が軽く頭にポンと手を置くと涙を滲ませながら頷く千寿郎。
さて今後の呪術家と鬼殺隊はどうなるか――・・・。
続く