第69話 隠れた逸材
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「うううう!!うううう!!」
「!?」
禰豆子の声に現実に引き戻される霧香。
「お前はあああ・・・儂があああ、可哀想だとは思わんのかァァァァア!!」
「!!」
気づけば炭治郎が本体の首を斬ろうとしている。
しかし本体の体が急に大きくなったかと思うと炭治郎の顔を両手で掴んだ。
「炭治郎っ!!」
「弱い者いじめをォ・・・するなああああ!!」
炭治郎の頭を握り潰し、殺そうとしている。
直感して動こうとしたが体が痛んで膝をついてしまう。
「ムウ!」
「禰豆子っ・・・私のことはいいっ・・・、炭治郎を・・・兄を助けなさい!」
「・・・・っ」
傷つき、汗を流しながらも自分の目を真っ直ぐ見て告げる霧香。
彼女の意を汲んで禰豆子は駆け出した。
「テメェの理屈は全部クソなんだよ!!ボケ野郎がァアア!!」
鬼の腕をカシッと玄弥が掴んで開かせようとする、すると鬼の口が開いた。
音波攻撃を出す気だ、しかしそれは禰豆子によって阻止される。
禰豆子の血によって体を焼かれる、その隙に炭治郎は脱出。玄弥は鬼の両腕を引きちぎった。
「つっ!」
しかし爆血は鬼を焼く炎だ、鬼化している玄弥自身も少し火傷を負ってしまう。
「わっ・・・!?」
本体の鬼はよろめいて後ろに倒れる、炭治郎も刀が頸に食い込んだままなので一緒に落下しそうになる。
「うううう!!」
禰豆子が炭治郎の服を掴むも間に合わず、鬼と一緒に二人は崖下に落ちた。
「炭治郎・・・禰豆子―――っ!!」
火傷を負った顔半分を手で抑えながら玄弥は崖下に向かって叫ぶ。
禰豆子は本体の鬼の隣りで気を失っているが炭治郎の姿が見えない。
ムクリ――・・・
すると頸に刀が食い込んだまま本体の鬼が起き上がる、しかし様子がおかしい、両腕の再生が成されていない。
〈まずい、再生が遅くなってきた・・・、おのれ・・・あの小娘共め・・・〉
憎珀天の方に力を集中させ、尚且つ柱と柱に匹敵する剣士に力を出し過ぎた結果、本体の再生時間が遅れているのだ。
〈人間の血肉を・・・補給せねば・・・〉
鬼は人間を求めて歩き出す。
「待て」
「!」
そこへ上から声が降ってくる。
「逃がさないぞ・・・地獄の果てまで逃げても追いかけて・・・頸を、斬るからな・・・!!」
炭治郎だ、崖から生えている樹木に助けられたようだ。しかし彼の体は限界が近い。
「くっ・・・つっ!?」
その時だ――・・・見つけた、鬼が求めていた人間(食糧)が――・・・。
〈童四人のうち一人は鬼で、一人は五大呪術家の剣士、厄介この上ないっ・・・悉く邪魔をされる。
あの男の童の刀は儂の頸に食い込むだけで斬れはせん、まずは人間を喰って補給してからこの場をされば良い〉
「ぐっ・・・!」
逃げる鬼を追いかけるため炭治郎は地面に降りた、というより落ちた。
〈急げ、早くしろ〉
夜明が近いといってもまだ周囲は暗い、再生に時間がかかっているこの機会にあいつを仕留めなければと炭治郎は立ち上がる。
しかし自分の刀は鬼の頸に食い込んだままだ、どうすればいい。
ヒュンッ――・・・・ドスッ!
「!」
目の前に刀が降ってきて突き刺さる。