第62話 柱になりたい理由
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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『テメェみたいな愚図、俺の弟じゃねぇよ。鬼殺隊なんかやめちまえ』
謝ろうにも兄自身がもう自分を拒絶している、入隊をしても歓迎すらしてくれなかった。
それは分かった、自分は才能がない。呼吸も使えないのだから。そして自分は兄に謝罪ができないまま死んでしまう、ある意味似合いの結末なのかもしれない。
自分が兄にした罰なのかもしれない。
「うあああっ!!」
「!」
「つっ・・・」
ゴツッ!
背後から玄弥を錫杖で刺し貫こうとした積怒を霧香が殴り飛ばした。
「止まるな!諦めるな!まだ終わってない!」
「あ・・・」
殴った左拳から血を滴らせ叫ぶ霧香。
「そうだ玄弥!絶対に諦めるな!」
そこへ炭治郎も合流する。
「次は斬れる!俺たちが守るから!頸を斬ることだけを考えろ!!」
「っ・・・」
「柱になるんじゃないのか!!不死川玄弥!!」
「っ・・・、つっ!!」
その時だ、炭治郎の背後に哀絶が見えた。
〈しまった、後ろ・・・!〉
炭治郎も気づいたが間に合わない。
―― 激涙刺突(げきるいしとつ) ――
「!」
哀絶の連続突きが炸裂した、もろに喰らったと思った炭治郎だが体には何にも異常は見受けられない。
「行け」
「!」
振り向くと体中穴だらけの玄弥が立っている。
「玄弥!!」
「いいから行けっ・・・俺じゃ斬れない。
お前かアイツ(霧香)が斬れ・・・今回だけは譲ってやる」
すると玄弥は積怒に銃撃を喰らわせる。
「霧香さん!アイツ(五体目)の頸を斬りましょう!」
「!」
炭治郎の声に反応した霧香はすぐ気配を探る。
幸い五体目は遠くには行っておらず炭治郎の前を通過している。
「炭治郎、前にいる!斬れ!!」
「はい!」
炭治郎もあまりの小ささに驚いたものの刀で頸を狙う。
「ギャアアアアアッ!!」
「!」
「っ!!」
すると五体目が甲高い奇声を上げる。
「ギィィャアア”ア”ア”ア”!!」
〈何て声だっ!鼓膜が破れそうになるっ・・・でも炭治郎がアイツの頸を斬ればそれで―――・・・〉
炭治郎の刀が鬼の頸にめり込んだ時・・・周囲の気配が変わった。
『喜怒哀楽』の気配が無くなったのだ、代わりに―――・・・。
「炭治郎、避けろ!!」
玄弥の声にハッした、炭治郎の背後に迫っている。しかしそれは積怒でも可楽でも空喜でも哀絶でもない・・・新しい鬼の気配だ。