第61話 五体目
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「とりあえず五体目を探そう、玄弥くんは禰豆子と響凱と一緒に時間稼ぎを!場所がわかったら報せる!」
炭治郎の腕を引いて走り出す霧香。
今なら可楽の葉団扇のおかげで温泉の硫黄の匂いはしないはずだ、炭治郎の嗅覚も使える。
「炭治郎、いけるね?」
「はい!」
「大丈夫じゃ、儂は見つからぬ・・・大丈夫じゃ、大丈夫じゃ・・・。悪い奴らは『喜怒哀楽』が退治してくれる・・・」
「!」
「!」
二人とも気が付いた、五体目の気配を――・・・。
「いたぞ玄弥!北東に真っ直ぐだ!!五体目は低い位置に身を隠している!!」
「君の位置からの方が近い!急いで探して!草陰に隠れているから虱潰しに探して!!四体の攻撃回避の援護は私たちがする!!」
「つっ・・・(北東!?)」
玄弥が五体目を探しにいこうとするのを阻止しようとする四体だがその前に炭治郎と霧香が立ち塞がる。
「響凱!玄弥を守って!」
「お前もだ、禰豆子!!ヤツらを玄弥に近づけるな!!」
「群れるな、鬱陶しい!!」
ゴウッ!!
可楽が葉団扇を一振りすると爆風が向かってくる。
炭治郎と霧香は各々刀を地面に突き立て、木にしがみ付き耐え凌ぐ。
シャランッ――・・・!
錫杖の音、積怒が落雷を仕掛けようとしてくる。
「つっ!!」
そこへ禰豆子が飛びかかるが哀絶の槍に刺し貫かれる。
「哀絶、そのままでおれ。今――・・・つっ!?」
禰豆子を先に動けなくしようとした積怒だが腕に違和感がある、見れば錫杖を持っていた腕が切り落とされている。
「!?」
炭治郎だ、いつの間にか間合いを詰められている。
〈あの童、さっきよりさらに速くなった!?いや、そもそも会った時点であの方から聞いた情報よりも桁違いの反射、闘いへの適応、瀬戸際での爆発的な成長っ!!〉
「ぎゃあっ!!」
「!?」
奇声に気付き見れば可楽が霧香に体の下部、上部、頭部と三段に斬られている。
そして高く飛翔したかと思うと空喜の片翼を切り落としている。
〈あの娘もだ、妖の血を継いでいたとしてもそれはもう千年近くも前のこと幾重にも人間と交わり、薄くなっているはず!!
何故、ここまで――・・・目と髪の色が変わるまで強く体に現れているのだ!?〉
ガシッ!
「!」
響凱が後ろから哀絶の槍の柄を握って引き抜く、そして禰豆子は自由になった状態で一気に距離を詰めて哀絶にしがみ付いた。
〈しまった!?〉
気づいた時には既に遅い、哀絶の体は禰豆子の爆ぜる血で焼かれている。
「あ”あ”あ”あ”っ!!!」
このままでは五体目を玄弥に見つけられてしまう。
「右だ、玄弥!南に少しずつ移動している!!」
霧香の声に必死に探す玄弥だが一向に見つけられない。
術で見えないのかわからないが見つけるのが長引けば確実にこちらが消耗しきってしまう。
「もっと右!近くにいる、低い位置にいるんだ玄弥!!」
〈そんなことつったて見つからねーんだよ!!どこだっ!!!どこだ・・・よ・・・〉
低い位置にいると炭治郎も霧香も言っている、草陰に隠れているとも。
『ひょっとして自分の考えているよりも低いのか?』とより心が早る玄弥だがふと視覚の一角で動くのものがあった。