第5話 鼓の屋敷
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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ポン!
「「「!」」」
「どうしたんですか?」
「今、音が聞こえた」
「音?俺には何も・・・」
「聞こえるよ、炭治郎」
善逸が耳を押さえている。
「とても気持ちの悪い音だ・・ずっと聞こえてる、鼓か?これ・・・」
「善逸まで、一体何の話を・・・」
すると
ポンッ――・・ポンッ―――・・・
ポンッ――・・・ポポポポ――ン・・・
ポンッ!!
連続的な音が聞こえたかと思うと屋敷の二階から血まみれの男が落下して来た。
男は頭から地面に激突し、仰向けに倒れた。
「キャ――――ッ!」
「見ちゃダメ」
琴乃が兄妹の視界を塞ぐ。
「大丈夫ですか!」
炭治郎はすぐに倒れている男に駆け寄る。
近くで見てみると落ちてできた傷の他にも傷が多い、しかも深いものだ。
「せっ・・・かく・・・出られた・・のに、外に・・・出られた、のに・・・」
男は涙を流す。
「俺は・・・死ぬ・・の・・か?」
そう言うと男は事切れた。
「死んだの?」
「・・・・はい」
犠牲者が出てしまったことに唇を噛み締める一同。
「あの人は君たちのお兄さん?」
「に、兄ちゃんじゃない・・・兄ちゃんは柿色の着物を着てる・・・」
「ならまだ助けられる、炭治郎」
遺体を抱きしめている炭治郎に歩み寄り、肩に手を置く霧香。
「この人を救えなかったのは残念だよ、でもまだ救える命がある、行かなきゃ」
「・・・・つっ、はい!」
炭治郎は涙を拭いて立ち上がった。
グオオオオォォッ!!
屋敷に住まう何者かの叫び声と鼓の音が外まで響いてくる。
「これ以上犠牲は出させない、行くよ!みんな!」
「ええ!」
「わかってるわよ!」
華陽隊の準備は万端だ。
「よし!善逸、俺たちも・・・」
「つっ!?~~~~~~っ!!!」
名前を呼ばれた善逸は恐怖のあまり言葉にならず、首を全力で横に振る。
「でも今助けることが出来るのはここにいる俺たち五人だけなんだぞ?」
「~~~~~~っ!!!」
仲間が多いはずなのにそれでも首を縦には振らない。
「そうか・・・わかった・・・、行きましょう、霧香さん、琴乃さん、アカリさん」
「「「うん(ええ)、そうしよう(ましょう)」」」
四人はスタスタと屋敷に向かって歩き出す。
「ヒャ――――ッ!何だよォ――――!何でみんなして般若のような顔するのォ―――!!行くよォ―――ッ!!」
「無理強いするするつもりはない」
「泣きべそかかれても守ってあげられないし」
「そうね、足手まといになるくらいなら最初から来てくれない方が助かるわ」
「むしろ来なくていいわ!このへっぴり腰!」
「ええ――――ッ!!みんなしてひどくないィィ!!行くよッ!行くってばあぁ―――ッ!!」
「はあ・・・そうだ、その前に―――」
そう言うと炭治郎は背負っていた箱を兄妹の前に置く。
「もしもの時のためにこの箱を置いていく、何かあっても君たちを守ってくれるから」
「「・・・・?」」
「じゃあ、いってくる」
五人は屋敷の中に向かった。
「私が先に行くわ、一定の間隔でついて来て」
アカリが最初に中に入り、霧香、炭治郎、善逸、そして殿に琴乃が入っていく。
「アカリ、どう?」
「外より中の方がひどいわ、多分さっき落ちて来た男性の他にも何人かは喰われてる。
人間の血の匂いがそこら中からするわ」
「ホント、酷い臭いね・・・もしかしたら鬼は一体じゃないかもしれないわ」
「かもね、この屋敷の大元の臭いの他にいくつか別の臭いも混ざっている」
「あの・・・何で、三人ともまだ屋敷に入っただけなのにそこまで分かるんですか?」
炭治郎が驚いた様子で問いかけてくる。