第59話 鋼の鬼・百合若
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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カンカーン!!カンカーン!!
「敵襲―――!!」
櫓に上がった鍛冶師が合図の鐘を叩き鳴らす、里には玉壺の血鬼術の魚の怪物が迫ってきている。
「各一族の当主を守れ!!柱の刀を持ち出すんだ!」
「長を逃がせ――!!」
魚の怪物たちは屋根から地面から飛び跳ね、這い歩きながら鍛冶師たちに向かって行く。
「うわあああ!!」
櫓にいた鍛冶師にも怪物が迫る。
「ギョッ!?」
しかし急に動きが止まる、そして次の瞬間破裂した。
「!」
寸でのところで助かった鍛冶師・鉄悟郎は何が起こったのかと状況を確かめようとする。
「・・・・・・」
すると屋根の上に大弓を持った男がいた。
〈今のはあの人が?で、でもあの姿は・・・っ〉
そう、人ではない・・・鬼だ、大弓を携えた鬼が怪物を攻撃したのだ。
「鉄悟郎――っ!!大丈夫か!?」
「つっ・・・!あ、ああ!!俺は無事だ!」
「ああ、よかった!気を付けろ、この化け物たちは爪が刃みたいに鋭い!一度建物の中に逃げるんだ!!」
仲間の忠告に頷いた鉄悟郎、そして再び鬼へ視線を移すと彼は既に下で別の鍛冶師を襲おうとしている怪物を見据えていた。
「あやつらも同じくしてよろしいか?琴乃様」
「ええ、そうしてちょうだい」
「!?」
気づけば櫓の下には琴乃がいた。
「御意――・・・」
鬼は大弓の弦に三本、指をかけた。すると弦にかけた指から矢羽が現れ、弓を抑えている指先に伸び、矢尻のついた二本の矢が出現する。
ギイイィィ――・・・バシュッ!!
「権現門鬼術 『一箭双雕(いっせんそうちょう)』」
鬼の放った矢は一本で二体の怪物の背中の壺を射抜いた、つまり二本の矢で四体の怪物を同時に討ち取ってしまったのだ。
「すごい・・・!」
あまりにも正確、しかもその威力に鍛冶師たちは息を呑んだ。
「さて、私も行きましょうか~!」
ストンと屋根から着地する琴乃、怪物はまだ残っている。
「みなさん、私の後ろにいてくださいね~」
―― 鋼の呼吸・漆ノ型 『白銀光世(しろがねみつよ)』 ――
琴乃の斜撃が怪物の背中の壺を次々と切り落としていく。
「こっちもすごいっ!!」
「見た目綺麗だから忘れてたけど鬼殺隊の隊士なんだよな・・・・」
「ああ・・・そうだな」
驚きと呆然としてしまっている鍛冶師を余所に琴乃は屋根を走っている蜜璃に話しかける。
「甘露寺様、こちらは大丈夫ですよ~!鉄珍様の所に行ってあげてくださ~い!」
「わかったわ!ありがとう琴乃ちゃん!」
自分にも襲いかかってくる怪物を倒しながら鉄珍のいる屋敷へと向かう蜜璃。
「あの人も可愛いから忘れてたけど柱なんだよな・・・」
「ああ・・・本当に見た目にはよらないよな・・・」
見目麗しい二人の女性の戦闘振りに感心している鍛冶師たち。
「よし・・・じゃあ、もうひと働きしましょうか?百合若」
「御意」
矢を番えた百合若が再び怪物を狙う。