第57話 不死の鬼狩り
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「・・・・・」
「!」
霧香が素手で錫杖を掴んでいる。
「炭治郎、早く禰豆子の錫杖を抜け」
「は、はい!」
「娘、お前何故・・・っ!?」
「言っただろう、人間(私たち)をナメるなと・・・」
そう言って下段から積怒の頭部を斬り払う。
その隙に炭治郎は空喜から切り取った腕で錫杖を掴み、抜き取った。
「禰豆子、大丈夫かっ!?」
「つっ・・・」
雷撃で少し体は痺れるも炭治郎の言葉に頷く禰豆子。
そこへ高い声が聞こえる。
「カカカカッ!!」
「「!?」」
「楽しそうだのう?儂も仲間に入れてくれ!!」
再生して戻ってきた可楽が葉団扇を禰豆子と炭治郎に向かって振り下ろす。
「「!」」
咄嗟に動いた霧香と響凱、二人の上に覆いかぶさるが次にきた衝撃は思った以上に重圧なものだった。
「くっ!」
「・・・っ!きょ、がいっ・・!」
響凱もそれを理解したようで霧香を含めて三人を己の体の下に庇う。
それでも畳が軋むほどの風圧だ。
いくら響凱の体が盾になってくれているとはいえ圧力は自分や炭治郎、禰豆子にもかかってきた。
ドオンッ!!
ついに畳の床が抜けて四人は下の階に落ちた。
「はあ・・・はあ・・・」
「響凱・・・?」
吹っ飛ばすのではなく押し潰す風圧を一人で被った響凱は些か負担が大きかったようだ。
「・・・心配するな・・大丈夫・・だっ・・」
「!?」
そうは言いつつもその場に倒れ込んでしまう響凱。
「つっ・・・!」
ドックン・・・ドックン・・・・
起き上がれば隣には白目をむいて気絶している炭治郎と禰豆子。
「・・・・・」
どうやら自分は禰豆子の体がクッションになって一番圧力が軽減されたようだ。
「・・・・・」
倒れている三人を見て霧香の中の脈打っているものが大きくなる。
「さあ、トドメじゃ」
上の階から見下ろした三体の鬼、しかし立っている霧香に驚く顔をする。
「何じゃ、陰陽師の娘はまだ立てるのか」
「しぶとい・・・」
「良いではないか、まだまだ楽しめそうじゃ」
「・・・・・やる・・」
すると霧香が何かを呟いた。
「何じゃ?そんな声量では聞き取れんぞ?」
「お前たち・・・必ず殺してやる」
「「「!」」」
顔を上げた霧香に三体は一瞬だが怯んだ、澄んだ目の色とは裏腹に先ほどまで黒かった髪は藍色に変わり、毛先は白く輝いている、そして首には雪模様の痣が広がっていた。
三体の脳裏に呼び起される恐怖の記憶、それは約三百年前、始まりの剣士とともに自身が仕えるあの男に致命傷を負わせた鬼狩りの存在だった。
続く