第57話 不死の鬼狩り
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「!?」
その頃、外で闘っていた炭治郎と響凱。
そこから外へ吹っ飛んでいく可楽を見ることが出来た、建物内の戦況が変わってきている。そう考えると一刻も早く戻りたい気持ちが強まった。
「焦るな、小僧」
「でもっ・・・!」
「中に戻りたいならば小生の言う通りにしろ」
「?」
響凱に何か策があるようだ。
「ほほう、暢気に立ち話とは余裕だのう」
楽しそうに宙を舞う鳥獣鬼。
「いいか?」
「わかった・・・」
炭治郎が駆け出す。
「お?まずは小僧から・・・」
動いた炭治郎を狙おうとする鳥獣鬼、しかし何かが自分の体に浴びせられる。
「『波流門鬼術・波紋鼓』」
響凱が鼓を打つと水泡が鳥獣鬼を攻撃する。
『波紋鼓(はもんつづみ)』は波流門海野家の陰陽術と響凱が元々持っていた血鬼術の特性を合わせて編み出されたものだ。
鼓を打てば振動で空気中の水素が集まり、対象物を弾く。
水滴が物に当たると弾けるのと同じように響凱の放つ鼓の振動が水気を打ち、対象物を弾くのだ。
それは響凱の意志で決められるので喰らわされる相手はたまったものではない、いつどこから攻撃が来るのかわからないのだから。
そしてその合間に炭治郎が斬り込んで来る、見える攻撃と見えない攻撃の連携、これはなかなかに手強く、手こずる。
「!」
何度目かの炭治郎の攻撃を避けた鳥獣鬼、鬱陶しさを感じて苛ついてきたが、ふと響凱がいないことに気付く。
〈あの鬼がいない!?どこへ――・・・〉
すると自分の体が締め付けられる。
「今だ!狙え小僧!」
「!」
響凱が背後から自分を羽交い絞めにしている、そして下にいる炭治郎が刃を突き立ててこちらに突進してくる。
「カッ!?」
「つっ・・・」
「うああああ!!」
刃先は鳥獣鬼の口の中に突き刺さり、響凱の顔を貫く。そして鬼二人を建物の壁に縫い留める。
あの二人の攻撃はこのための揺動だったのだ、中に戻るためにはこの鬼を倒すしかない、しかし簡単には倒せないのは重々承知だ。
そのため響凱が炭治郎に出したのは『鬼共々建物の中に戻る』という方法だった。
自分が鳥獣鬼の動きを止めるから、刀で頭部を貫いてそのまま中になだれ込めと伝えたのだ。その際、一切躊躇をするな。体格の良い自分諸とも貫くには思いきりの踏み込みが必要だ。
だが霧香の使役鬼ということもあり、炭治郎は遠慮をしてしまうかもしれない。
それを見越して響凱は『霧香と仲間を守るためだ』と炭治郎に強く言い聞かせたのだ。
「アアアアア!!」
響凱の言う通り炭治郎はやった、そして壁を突き破るためにさらに力を込める。
ピシピシ――・・・
壁に亀裂が入り、ついに三人一緒に建物の中になだれ込んだ。
「禰豆子!玄弥!霧香さん!」
状況を確認しようと顔を上げた炭治郎が最初に見たものは錫杖に喉を貫かれて感電している禰豆子だった。
「禰豆子っ!?やめろ―――!!」
錫杖を抜くため駆け出す炭治郎。
「可楽に続いて空喜までも何をしているか・・・」
積怒の掌から錫杖の柄が生えてくる。
「腹立たしい、腹立たしい・・・」
生えた錫杖で炭治郎を狙おうとする。
パシッ――・・・
「!」
柄の先を握られて止められる。