第57話 不死の鬼狩り
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「カカカッ、頑張れ娘!もう少しじゃ!」
「つっ・・・!」
「ほれ、どうした?ほれほれ!」
建物の中では禰豆子と『楽』の鬼がやり合っている。
つかみかかろうとしている禰豆子を止めている状態だが鬼は楽しそうに煽ってくる。
「遊ぶな、可楽。さっさと手足を捥いでしまえ、儂はさらに苛々してきた」
「そう言うな、積怒。お前も相手がいるではないか」
そう言って霧香を見る可楽。
「この娘は儂のものだ!!お前はその小娘、哀絶は小僧とそれぞれ楽しむがいい!!」
「いや・・・その娘も儂が止め(とどめ)を刺す」
哀絶が槍を抜こうと力を込めるがそれは叶わなかった。
「・・・・!?」
「テメェの相手は俺だろうが」
玄弥が日輪刀を使い、槍の先を抜けない様に抑えつけている。
そして銃を哀絶に向けて引き金を引いた。
「・・・・!」
哀絶の頸が銃弾を受けて垂れ下がる。
「何を喰らっているのだ哀絶、腹立たしいぞ、愚かな・・・つっ!?」
―― 雪の呼吸・壱の型 群雲 ――
気配が感じ取れなかった、あと少し反応が遅れれば頸が斬られていた。
「小娘っ・・・」
「周りの心配をしている場合か?私もナメられたものだな」
反応が遅れたため背中に攻撃を喰らってしまう積怒。
「ここは戦場(いくさば)、傍観はないと思え」
「つっ!」
積怒の苛々しさがまた増した。
その間にも頸を落とされなかった哀絶は再び槍に力を入れる。
そして抜くのではなく、薙ぎ払った。
「ガハッ」
吐血する玄弥、そのわずかな間に哀絶の頸が元に戻る。
「即死できぬというのは哀しいのう」
苦しみを長引かせるというでは哀絶の言っていることはある意味、慈悲とも取れるが悪鬼にはそんなものはない。
「早く死ねるように急所を狙ったが、槍を刺したままにしておいたので死ねなかったか・・・だが、これでもう死ねる・・・ん?」
玄弥は動かなくなったが微かに声が聞こえる。
「・・・舎衛国、祇樹給孤独園、与大比丘衆・・・」
「・・・何だ?阿弥陀経か?何とまあ信心深いことじゃ」
「そんなことはどうでもいいっ!!まだ生きている!!さっさと頭をカチ割れ哀絶!!」
苛々で怒鳴る積怒、そんな彼に『ふう・・・』とため息をつく哀絶。
「わかっているからいちいち怒鳴るな、哀しくなる」
槍が瀕死の玄弥に振り下ろされる。
「玄弥っ!」
ドン!
「!」
槍は振り下ろされたがそこに玄弥の姿はなかった。
「死ぬまで何度でも頸を斬ってやるぜ!!虫ケラ共!!」
背後から哀絶を狙うが雷撃が玄弥に向かって落とされた。
「!?」
落とした相手は分かっている。
〈あの錫杖野郎っ!〉
玄弥は積怒に向かって発砲する、頸に命中を避けるために腕に銃弾を受ける積怒。
〈何だコイツは・・・死なない?〉
哀絶が急所を刺し貫いたにも関わらずに動いている玄弥を見て驚いているようだ、それは積怒だけではなく霧香も同じだ。
いくら体が頑丈だとしてもあれだけ深く急所にダメージを負っているのにあれだけ動けるのはありえない。
ドガッ
「!?」
その時、玄弥の横腹に哀絶の槍がめり込んだ。玄弥はそのまま襖を破って隣りの部屋に吹っ飛んだ。