第55話 四体分裂
名前変換
この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
詳しくは設定、注意書きをお読みください。
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
響凱が向かった時、炭治郎は木の上から落下していた。体に枝葉が当たって痛みが奔る。
〈枝に掴まれ!!枝にっ・・・〉
太い枝を掴もうとするも余程高い位置から落下したためか勢いがついているので簡単に折れてしまう。
「っ!?」
マズい、これではうまく着地ができない。
受け身の態勢が取れない炭治郎が危機を察した時、急に体にかかっていた圧力がなくなった。
「小僧、無事か?」
「つっ・・・・きょ、響凱っ・・・」
どうやら響凱が受けとめてくれたらしい。
「体はどうだ?」
「つっ・・・!」
響凱が問いかけるが炭治郎はそれどころではない、地面への衝撃は免れたものの枝葉に体をぶつけたことと風圧の影響で体が痛い。さらに音波攻撃の影響で耳が可笑しい、響凱の声も聴きとりづらい状況だ。
その時、自分の足を引っ張る感覚が――・・・。
見れば切断した鳥獣鬼の足から顔が生えてこちらに口を開いている。
「「!!」」
来る、またあの音波の攻撃が―――・・・。
――――――――――――
そして建物から吹っ飛ばされた無一郎は林の中を駆けていた、無論、半天狗の現れたあの場所に戻るためだ。
〈かなり飛ばされた、早く戻らなければ〉
そう思い、足を速めていると叫び声が聞こえた。
振り向けば鬼と子供がいる、しかも子供は自分に鍵を渡さなかったあの小鉄だ。
〈子供、刀鍛冶として技術も未熟なはず――、助ける優先順位は低い〉
「うわあああ!!」
魚のようだが手足の生えている鬼に襲われている小鉄。
そんな小鉄を見ても無一郎は『助ける順番は低い』と認識しており、素通りしようとしていた。
鬼殺隊の柱として救うべきは『刀鍛冶の里の里長や技術や能力の優れた鍛冶師たち』であり『里の人間とはいえ技術のない子供』ではない。
わかっている、わかっているはずなのに・・・。
『人のためにすることは巡り巡って自分のために』
炭治郎の言葉が脳裏を過る。
「げう!!!」
小鉄が鬼に掴まれてしまう、口がバカッと開かれ、まさに飲み込まれようとしていた。
しかしそれは何者かに鬼の腕が切断されたことによって阻止された。
「うぐっ」
小鉄は斬られた腕と共に地面に落ちた。
「情けは人の為ならず――・・・か」
「!!」
「邪魔になるから、さっさと逃げてくれない?」
無一郎は鬼と小鉄の間に入り、刀を構えた。
続く