第51話 霧の中の縁
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「はあ・・・はあ・・・」
刀を捨てて人形に近づく霧香、おそらく止めるための装置があるはずだ。
霧香は人形に手を伸ばした。
ギイ――・・・
すると人形が顔を上げた。
「つっ・・・」
何故か人形が泣いているように見えた、そんなはずがないのに・・・相手は人形なのに・・・。
「縁壱・・・つっ!?」
鈍い音がしたかと思うと霧香の体が吹っ飛んでいた、そして頭に鈍い衝撃が奔る。
〈なっ・・・何が・・〉
頭痛を感じながら目をうっすら開けると縁壱零式の指の欠けた腕が一本、ぷらんと挙げられていた。
〈ああ・・・殴られたのか〉
そう、理解した。そして刀を持っておらず、また考え事をしていたため気づくのが遅れてふっ飛ばされてその辺りの石に頭を打ちつけたのだろう。
ギギ・・・ギチギチ・・・
鈍い音をさせつつも立ち上がり、こちらに向かってくる縁壱零式。
〈ああ・・・やばいっ・・・〉
身体が動かない、頭の傷もそうだが人形に殴られた衝撃も相まって何も考えられない。
人形が霧香に向かって刀を振り上げる。
ガチャンッ!
「・・・・」
人形の動きが止まった。
「君、馬鹿なの?」
人形の背後から現れたのは無一郎だった。
「まだ相手が動いてるのに隙見せるなんてさ」
無一郎は人形の刀を持っている腕を一本掴むと音を立ててへし折った。
「っ・・・」
ああ・・・その人を傷つけないで・・・
ガシャンッ・・・
腕をもぎ取られた人形はその場に倒れて動かなくなった。
そこで霧香は意識を失った。