第50話 霞柱・時透無一郎
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この小説の夢小説設定鬼滅の刃のIFストーリー(もちろん二次創作)
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「こう・・・何かこう・・・すごく嫌!!何だろう?配慮かなあ!?配慮が欠けていて残酷です!!」
「この程度が残酷?君・・・」
「正しいです!
貴方の言うことは概ね正しいんだろうけど、間違ってないんだろうけど、刀鍛冶は重要で大事な仕事です!
剣士とは別の凄い技術を持った人たちだ!!
だって実際、刀を打ってもらえなかったら俺たちは何もできないですよね?
剣士と刀鍛冶はお互いがお互いを必要としています、戦っているのはどちらも同じです!」
相当に頭にきたのだろう、炭治郎は捲し立てている。
「悪いけど・・・くだらない話に付き合っている暇はないんだよね」
そう言うと無一郎は話の途中にも関わらずに炭治郎を昏倒させた。
「うわああ!!人でなし!!」
「・・・・・」
無一郎の所業に子供が大声で泣き出す。
「君も邪魔するの?」
「邪魔かどうかはさておき・・・この子と『鍵』とやらは渡せませんね」
子供と無一郎の前に霧香が割り込む。
「それを邪魔っていうんだよ、僕の話聞いてなかったの?君もその子と同じ頭の悪い人なんだね」
「それは時透様自身のことではないですか?」
「は?」
「炭治郎も先ほど言っていましたが剣士は刀がなければ戦えません、それも『自分に馴染む刀』でなければならない。
それは誰が作っていると思っていますか?あなたがこれまで戦って生き残れたのは誰のおかげだと思っていますか?」
「・・・・・」
「『自分だけの力で生き残った』と考えているのなら・・・・あなたは赤ん坊よりも愚かです。
赤ん坊だって『誰のおかげで自分が育っているのか』くらいわかります」
「っ・・・」
霧香の言葉にイラつきが少し顔に出る無一郎。
「何なの、君・・・いいからその子から離れてよ」
無一郎が子供に手を伸ばそうとする。
パシンッ!
「!」
「・・・・・」
霧香が手を叩く。
また無一郎が子供へ手を伸ばす。
ペシッ!
また叩かれる。
「(イラッ・・・)」
スッ・・・ペシン!
ススッ、ペチッ!スッ、パシッ!
二人の静かな攻防が繰り返される。
「いい加減にしてよ、君に構っている暇はないんだよ」
「なら、違う方法で訓練したらいかがですか?この子は渡せません」
「僕は『あれ』で訓練がしたいんだよ」
「何かは知りませんが今にも壊れそうな訓練道具に頼らなくてもいいのではありませんか?」
そこまで言うと二人は一度距離を置く。
「はあ・・・君、何も知らないんだね」
「?」
「僕が相手するのは絡繰り人形だよ、ただの人形じゃない、百八の動作ができるもの・・・人間を凌駕する力があるものなんだ」
〈百八の動きをする絡繰り人形?〉
果たしてそんな人形が存在するのか?
俄かには信じがたい話だ・・・。
〈まあ、存在するから揉めてんだよね・・・この二人〉
「君も来なよ」
「はい?」
唐突に腕を引っ張られた。
「『あれ』を見てみれば君にもわかるよ・・・強さを求める気持ちがね」
「・・・・・」
無一郎は子供に向かってもう一度『鍵寄こせ』と詰め寄った。
子供は助けを霧香に求める。
「その絡繰りの鍵、預からせてくれるかな?」
「え?」
「この人が壊さないように私が見張る、君はそこで倒れてる炭治郎の面倒をお願いできるかな?」
「でも・・・」
「大丈夫、信じて欲しい」
子供は霧香の言葉に何故が心に落ちるものがあった、そして自然に鍵を渡していた。